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(idea 2025年9月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
左の写真:夏山集落グラウンドゴルフ大会の様子(令和5年6月)
一関市大東町猿沢から東山町田河津方面へ向かう国道343号線沿いの北東側で、田河津字夏山の全域、比良根の一部を含んだエリアが同自治会の範囲。26世帯、約70人が暮らす。3班体制。
山々に囲まれた中山間地の中央を夏山川が通る夏山集落は、「正法寺石」とも言われる「紫雲石」が採掘でき、伝統工芸品の「紫雲石硯」を製作する職人を何人も有してきた由緒ある場所です。また、大正時代から継承されてきた「夏山神楽」の伝承活動を行う「夏山神楽保存会※」には、同集落住民の有志も参加しています。
※夏山集落と横沢集落(行政区は田河津3区)の住民が中心メンバーとなり活動している。
平成17年、一関市と東山町などが合併したことを機に発足した同自治会は、専門部は設けず、3班のみで構成され、集落全体で活動することが基本です。
自治会発足以前から30年以上取り組んでいるのが、一般国道「国道343号」の道路清掃活動です。同集落から奥州市水沢方面に向かう道中は山林が続き住居がないため、産業廃棄物や空き缶、ペットボトルなど、様々な種類のゴミが不法投棄されているとか……。以前は子ども会事業として取り組まれていましたが、子どもの数が少なくなり、同自治会の事業として継続しています。
「市の一斉清掃に合わせ年2回の開催で、全世帯から1人以上は参加してくれています」と語るのは自治会長の横沢栄基さん。「春は秋よりも圧倒的にゴミが多く、軽トラック2台が山積みになるほど捨てられているんです。放っておいたら『ここは捨ててもいい場所なんだ』と勘違いされてしまう。自分たちが暮らす場所だから良い環境にしたいという思いがあり、みんなで大事に続けています」と、昔から続く住民同士の繋がりが、地域活動の原動力となっています。
東山町の「自治会対抗グラウンドゴルフ大会」の選考会を兼ねる、「夏山集落グラウンドゴルフ大会」は、毎年6月に開催。集落のグラウンドゴルフ大会は、平成20年頃当時の自治会長の声がけで始まった事業で、その開催場所となっている「夏山広場」は、平成4年に完成したそう。当時の子どもたちの遊び場・交流の場として利用するために整備し、球技大会の練習場所としても利用していたため、防球ネットも張られています。
また、同集落では夏の恒例行事として「盆踊り」も行っていますが、「主催者がいない」という特徴が。昔から、多様な世代・団体の有志が集まって開催していたそうで、現在も子どもたちの親世代(父母の会)や婦人会、自治会役員も混ざりながら、屋台や櫓の準備・運営を行います。横沢さんは、「うちの集落では、盆踊りに限らず、(事業という型にはめずに)自然発生したものを無理なく途絶えさせずにやってきました。うちの良い所ですね」と語ります。
今現在は「一人暮らしの高齢者」が多くはないものの、同自治会(田河津2区)の65歳以上人口は人口の約54%(令和7年3月末時点)と、田河津地域の中では高齢化が一番進んでおり、今後、様々な課題が顕在化するのではないかと、同自治会では懸念しています。
「団塊の世代が動けるうちは、自治会活動も続けられると思いますが、自分たちが元気で動ける分、若い世代が自治会に参加することがなかなかない。だから、『若い世代が自治会活動へ目を向けてくれるようにするには、どうしていけばいいか?』が課題ですね」と横沢さん。「そもそも若い世代の人口も少ないので、青年部など形のある組織を作ったからといって機能するわけでもないと思っています。まだ具体的には動けていないのですが、若い世代を取り込んでいきたいという意識は常にあります」と、集落の未来を見据える強い意志がうかがえます。
事務局の佐藤和彦さんからはこんな明るい話が。「十何年か前に、首都圏からここへ移住してきた世帯があるんです。本当に『田舎暮らし』が好きで来てくれた人で、自分たちで何年か空き家に通って移住の準備をしたようです。今も朝から農作業している姿を見かけます。まるで昔からいたみたいに違和感なく馴染んでいるんです。自治会活動にも積極的に参加してくれて、ありがたい存在なんです」と、佐藤さんは微笑みます。移住者とのあたたかい関わりをきっかけに、「今後も移住者が増えてくれたら」と期待する同自治会。
「うちの住民はまとまりが良くて真面目な性格」と横沢さんが評すように、人と人との強い繋がりが、集落の未来を明るく照らしています。
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休館日
祝祭日
年末年始
(12月28日から翌年1月4日まで)
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