老松大黒舞保存会

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令和3年度「SUPモニターの体験」の様子

令和元年に「宝くじ助成金」にて衣装を新丁した際の記念写真

基本情報

(idea 2023年2月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

 平成14年、老松公民館(当時)が開催した「おらほの伝承芸能事業」の受講者有志で結成。昭和20年代前半に山形県の出稼ぎ職人から伝わった大黒舞を、地元の子どもたちなどに伝承してきました。現在の会員は10人で、月2回の練習を続けています。

 

住所:一関市花泉町老松字舘平37(会長:千葉)

 

TEL:0191-82-1913

地区を彩ってきた存在のこれから

伝統芸能がない集落で受け入れられた大黒舞

 

 室町時代から江戸時代にかけて行われていたという門付けの一つ・大黒舞。その名の通り、赤い頭巾に打ち出の小槌という出で立ちで大黒に扮し、正月などに家々を回って舞っていたのだとか。

 

 現在でも伝統芸能として継承されている地域があり、歴史こそ浅いものの、実は当市にも大黒舞が芸能の一つとして伝承されている地区があるのです。

 

 遡ること昭和20年代前半。花泉町老松・佐野原集落の小野寺弘さん宅に山形県から籠職人が出稼ぎに来ていました。

 

 「夜暇で炉端にあたって何をするでもない時に、ふとその籠職人が踊って見せたんじゃないだろうか。それを見た弘さんと奥さんが『教えてくれ』とお願いしたようだよ」と、当時の情景に想いを馳せるのは「老松大黒舞保存会」のみなさん。弘さんが教えられた山形の大黒舞を現在も老松地区で踊り継ぐ存在です。

 

 弘さんはその後、自身が住む佐野原集落に大黒舞を広めます。大黒舞は男性が踊ることが多いようですが、佐野原集落では「おばあさんたちがご祝儀などの折に熱心に踊っていた」のだとか。また、弘さん自身も各地に呼ばれて舞を披露していたそうです。

集落から子どもたちへ 子どもたちから地区へ

 

 佐野原集落で広まった大黒舞が老松地区の「伝承芸能」への道を歩み始めたのは昭和62年。地元・老松小学校が、伝承活動の一環として大黒舞を取り入れたのです。

 

 5・6年生に向けて弘さんはじめ佐野原集落の人たちが指導をし、その成果を小学校の運動会で発表しました(現在は4年生以上)。

 

 その結果、昭和52年以降生まれの老松小学校卒業生は大黒舞を踊ることができるようになり、「老松の伝承芸能」として地区全体に認知されるようになります。

 

 さらに平成14年、当時の老松公民館が「おらほの伝承芸能事業」として大黒舞の教室(講座)を開講。弘さんや佐野原集落の人たちに加え、小学校で大黒舞を習った老松小学校卒業生(当時26歳)も講師として参加し、老松地区内外から集まった約30人の受講者に大黒舞を指導しました。

 

 この頃には熱心に伝承活動を行ってきた弘さんも77歳と高齢になってきており、今後の大黒舞の伝承活動を中心的に担う団体等が必要ではないかという機運が。そこで、老松公民館で開催された講座の受講生有志らが保存会の結成を決意。こうして誕生したのが「老松大黒舞保存会」なのです。

 

 中には佐野原集落出身の会員もおり「若い頃に集落で教わったが、当時は余裕がなく、挫折した。子育てなども少し落ち着いたので、改めて挑戦した」という背景も。自分の子どもの方が先に学校で習ったという会員も多く、親子共通の話題が増えることにもつながりました。

「ご祝儀」には欠かせない存在の「これから」

 

 結成直後から老松地区内外の行事に呼ばれ、舞を披露してきたという同会。夏祭りや神社のお祭り、敬老会、新年交賀会などのほか、市立花泉図書館の建前(上棟式)という大舞台も。

 

 おめでたい舞であるということもさることながら、「地域のお祭りは、地域の人が出ることで盛り上がるのよね」と、多数の出演依頼をいただく理由を、会長の千葉ヨシ子さんは分析します。

 

 また、慰問活動を行うようになってからは、大黒舞以外にもレパートリーを持つべく、日本舞踊や新舞踊など、先生を招いて練習も行いました。その結果、今では10曲ほどのレパートリーがあり、慰問先に合わせて選んでいます。

 

 令和5年度より、旧花泉町内は小学校が1校に統合され、令和4年度で老松小学校も閉校となります。そのため、小学校へ出向いての伝承活動や、運動会での成果発表も、令和4年度が最後の年となりました。

 

 「3月に行われる閉校式でも子どもたちと一緒に踊ることになりました。嬉しいことですが、寂しいですね」と、複雑な表情を浮かべる千葉さん。今後の活動については「教えられてきた世代が、どのように考えていくかでしょうね」と続けます。

 

 老松地区に山形の大黒舞が伝わって70年余り。「人々の交流や、気持ちの豊かさを生む一助となる存在がそこに根付きつつあった」という事実を「伝承」していくことも、同会の今後の大きな役割なのかもしれません。

「大黒舞」の魅力とは?

会長

老松大黒舞保存会会長 千葉ヨシ子さん

ちば よしこ

千葉 ヨシ子さん

会長は輪番制。講座受講生の一人で、20年以上踊り続けています。年齢を感じさせない軽やかな身のこなしがお見事です。

 

A.みんなを笑顔にする

事務局

老松大黒舞保存会事務局 小野寺ヨシ子さん

おのでら よしこ  

小野寺 ヨシ子さん 

会で2番目の若手。普段は保健師として働いているので、事務局の仕事だけでなく、先輩会員のみなさんを支え、見守っています。

 

 A.人と人とのつながり・輪(和)


photo gallery

コラボステージ

老松夏まつりでのコラボステージ

令和4年度の「老松夏まつり」では、子どもたちと一緒に舞を披露。コロナ禍で久しぶりの夏まつりを盛り上げました。

 

月2回の定例会(練習)

定例会(練習)の様子

コロナ禍で行事が激減した中でも、定例会は欠かさなかった同会。大半はおしゃべりタイムですが、それもまた良し!

 

教え教えられ

同会結成5~6年n後の写真

同会結成5~6年後の集合写真。額を持つのが弘さん、その左隣の男性は小学校で舞を習い、講師として参加していた青年。

 

運動会を彩って

4~6年生が取り組む大黒舞

4~6年生が取り組む大黒舞は、会員も指導に行きますが、上の学年が下の学年に教えるなど、関係性づくりにも機能。

 

 

 

 

 

 

 


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