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東磐地区技能士会

(idea 2026年3月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

写真 令和7年 「川の楽校」で同会が講師を務めた時の画像

写真:一関市川崎市民センターの「川の楽校」で同会が講師を務めた時の様子(令和7年)

基本情報

 平成25年設立。職業訓練法人東磐職業訓練協会を活動拠点とし、技能士の育成と社会的地位の向上を図り、産業及び社会の発展に寄与することを目的に活動。現在の会員は18人。

 

住所:一関市千厩町千厩字上駒場360-4

TEL:0191-52-2879

FAX:0191-52-5528

 

「技能」を通じ、地域と未来をつなぐ

「技能士」の誕生と、その社会的評価のために

 

 平成25年、会員20名で設立した「東磐地区技能士会」。そのルーツは昭和30年代から東磐地域で行われていた青年技能者による技能向上・普及活動にあります。

 

 日本の技能検定制度(国家検定)は旧職業訓練法(昭和33年制定)に基づき、機械加工、仕上、木型、鋳造、印刷の5職種で始まりました。現在では133職種に広がり、特級、1級、2級、3級に区分するもの、単一等級として等級を区分しないものがあります。技能検定は働く上で必要な技能水準を国が評価する制度であり、合格者は「技能士」を名乗ることができますが、その称号が専門性や社会的信用に結びついたり、キャリア形成に寄与するためには、技能士という存在の周知が不可欠です。

 

 当地域では、昭和28年に発足した一関技能協会千厩支部(現在の職業訓練法人東磐職業訓練協会(以下、職業訓練協会)の前身)が、技能士たちと連携し、技能検定制度の理解促進や会員の技能水準の維持・向上等に通じる活動を行ってきました。当時はあくまでも個々人での活動でしたが、昭和53年に技能士の社会的・経済的地位の向上などを目指す「社団法人岩手県技能士会(以下、県技能士会)」が発足したことで、組織として「技能が尊重される社会の形成」に向けた活動ができるようになりました。

 

 平成25年、県技能士会が社団法人から任意団体へと組織改編※1するために一度解散することを受け、会員の受け皿として「東磐地区技能士会」が設立され、現在は会として県技能士会の正会員となっています。※1 昭和60年発足の技能士会の全国組織「全国技能士会連合会」が一般社団法人へ移行(平成25年)することを受けた組織改編。

 

 会長の佐藤正男さんは「当時は職業訓練協会を卒業すると自然な流れで技能士会に加入し、地域への技能奉仕や後進育成が当たり前のように行われていた」と、熱心に活動が行われていた昭和期を振り返ります。

 

若手技能者の育成と次世代への魅力発信

 

 会員の技能向上と社会的評価の確立を図るとともに「地域産業および社会全体の発展に寄与する」ことを目的に活動している同会。技能向上のために年2回開催する研修会や講習では、長年培われてきた熟練技能を会員同士で共有し、技術革新や社会の変化に対応できる技能者の育成に努めています。

 

 また、惜しまれつつも平成30年の30周年を最後に終了した「匠の祭典※2」は、毎年多くの来場者が訪れる同会の一大事業でした。このイベントの中で実施していた「子ども工作教室」は、若い世代や子どもたちに木工等への興味関心を持ってもらうきっかけづくりとして実施。※2 職業訓練協会と東磐地区技能士会の共催。主管は職業訓練協会。現在は、「ものづくり体験教室」として、年5回、同会所属の「ものづくりマイスター※3」と会員が、各地区の放課後子ども教室等で「ものづくりの楽しさ」を伝えています。※3 ものづくりなどの優れた技能、経験を有する人を厚生労働省「ものづくりマイスター」として認定・登録。中小企業や学校などで若年者への実践的な実技指導や、効果的な技能の継承、後継者の育成を行う。同会には現在9名の認定者が在籍。

 

技能の魅力と次へのステップ

 

 同会ではこれまで、各種事業や、「ものづくりマイスター」事業を活用した技能指導などを通し、子どもや若者に技能の魅力を伝え、後継者育成に継続的に取り組んできました。

 

 一方で、最盛期(県技能士会に所属していた時代)には50人を超えた会員が、現在は18人にまで減少し、技能分野の偏り、指導者の高齢化といった課題も顕在化しています。若い技能者は決して少なくありませんが、技能士会への参加につなげる仕組みや、技能を「教える側」を育成する体制が十分に整っていないのが現状です。「技能の継承を持続的に行うためには、技能を持つ人材を増やすだけでなく、それを伝える人材を育てる視点が求められる」と佐藤さんは語ります。

 

 技能の価値は国際的にも高く評価されており、技能五輪国際大会は昭和25年から、技能五輪全国大会は昭和38年から開催されています。こうした歴史は、技能が社会や産業を支える重要な基盤であることを示しています。

 

 技能を単なる個人の資格や技術にとどめるのではなく、地域全体で共有し、次世代へ確実につないでいくための旗振り役として、これまで培ってきた経験と実績を活かし、地域に根ざした技能振興活動を続けていきます。

 

Q.活動におけるこだわり、モットーは?

会長

会長:佐藤 正男(さとう まさお)さん

さとう まさお

佐藤 正男さん

3期5年目。一般建築から社寺建築の設計施工を行う会社の代表であり、規矩術(きくじゅつ)と木組みの伝統工法を応用した技能が高く評価されています。

 

 

A.人づくり

 

事務局

事務局・菅原 優(すがわら ゆう)さん

すがわら ゆう

菅原 優さん

職業訓練法人東磐職業訓練協会の事務局として勤務しており、令和元年から同会事務局としても活動を支えています。知識・経験共に豊富です。

 

 

 

A.伝承

 


photo gallery

大人気・大盛況!

団体紹介① 令和4年から参加する「いちのせき市民フェスタ」にて「ものづくり体験教室」の様子。

令和4年から参加する「いちのせき市民フェスタ」にて「ものづくり体験教室」を開催。椅子や小物を制作しました。

 

 

放課後子ども教室にて

団体紹介③ お手本を見せ、子どもたちが注意点等を熱心に聞いている様子。

最初にお手本を見せ、子どもたちに物ができる過程を学習してもらいます。子どもたちも注意点等を熱心に聞いています。

 

 

マイスター、出動

団体紹介② マイスターが派遣され、実演・体験等を行う様子。

小中学校等がものづくりマイスターの派遣依頼を行うと、その地区にいるマイスターが派遣され、実演・体験等を行います。

 

道具の使い方も

団体紹介④ 小学生が果敢にインパクトドライバーに挑戦する様子。

モノを作るだけでなく、道具の使い方なども丁寧に教えてもらいます。小学生も果敢にインパクトドライバーに挑戦!

 


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