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ふくろうの会

(idea 2025年9月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

 

令和6年 11月に一関市立花泉図書館で開催した朗読会(朗読劇)の様子。

写真:一関市立花泉図書館で開催した朗読会(朗読劇)の様子(令和6年11月)。

 

基本情報

 大人向けの「朗読」を楽しむため、平成26年に発足。一関市立一関図書館を拠点に、短編小説やエッセイなどの朗読会を毎月開催しているほか、一関ケーブルネットワーク(ICN)にて朗読番組を持つなど、恵まれた環境下で朗読の魅力を広めている。現在の会員は8人。

 

TEL:0191-82-4604(代表 二階堂)

 

 

読書では味わい切れない「奥行き」を

大人のための朗読会

 

 静まり返った部屋の中で、目を閉じ、聞こえてくる物語の中に没入している聴衆たち。独特の空気感と、物語の緊張感とが相まって、鼓動が高まります。まさかの展開で物語が終わり、頭と心の整理が追い付かずにいるところに、朗読者がパタンと本を閉じ、にこりと微笑むと、聴衆も現実に戻り、張り詰めていた空気も和やかに……。

 

 時間にして約20分。長いようで短いですが、日常を忘れ、全く別の世界に没入するにはちょうど良い時間です。

 

 「朗読はね、一つの読書の在り方だと思うの」と、静かに語るのは朗読サークル「ふくろうの会」代表の二階堂美恵さんです。「同じ作品でも、朗読すると、人によって表現方法が違う。『そういう解釈・感じ方もあるのね』という、気づきや面白さがあります」と、目を輝かせながら続けます。

 

 平成26年、旧一関図書館が開催した朗読講座がきっかけで誕生した同会。背景には平成26年開館(新築移転)の一関市立一関図書館に「対面朗読室」が設けられることがありました。講座は2期開催され、どちらも受講した二階堂さんは、講師を務めていた大沼佐樹子さん(ICNアナウンサー)や当時の図書館司書の勧めもあり、受講者有志で同会を結成します。

 

 「講座を受けている間は、対面朗読室の話は知らなくて。講座が終了した時に、対面朗読室を活用しないかという話になり、開館に合わせて企画の準備や練習を進めることに。その頃は夜に活動していたので、夜行性で、知識の象徴でもあるフクロウにあやかった団体名にしました」と、当時を振り返ります。

 

贅沢な環境で、朗読の奥深さと向き合って

 

 新一関図書館の開館とともに、月1回の朗読会を開始した同会。約1時間の朗読会では、会員が持ち回りで2~3本の作品を朗読します。そもそも読書好きの会員が多く、「次は何の作品に挑戦しようか、考えるのも楽しみの一つ」と話す会員がいる一方、「朗読するための本を探すようになって、逆に本来好きだった長編小説などが読めなくなった」と笑うのは、人情モノが得意な皆川保寿さんです。

 

  「盛岡の朗読教室まで通おうか悩んでいる時に、偶然この会に出会ったんです。年会費3000円でプロの指導も受けられて、発表の場まである。すごいですよね」と、同会の恵まれた環境に感謝します。

 

 そうした環境を維持できるのは、講師であり会員である大沼さんの存在です。プロでありながら、一会員としてボランティアで指導をしてくれるだけでなく、令和3年8月からは「ふくろうの会 朗読の部屋」という番組をICN内でスタートさせました。週に6~7回の放送枠があり、月替わりで同会員の朗読が流れます。冒頭だけ朗読者の顔が映りますが、朗読中は朗読に合わせたイラストなどが映し出されるので、より物語の世界に入り込めます。

 

 「収録時の大沼さんの指導が勉強になるから、他の人の収録も見に行くんです」という同会員たちの言葉を受け、収録をのぞき見させてもらうと、そこには「今日はプライベート」という大沼さんの姿が。意識するのは「聞く人がくたびれない読み方」とのことで、「ずっと全力で読まれると、聞いていて疲れる。力を入れる場所、逆にさらっと流した方が良い場所のメリハリをつける。伏線的な部分は強調しすぎずに、だけどしっかり耳に残さないといけない」など、テクニックだけでなく、読解力が試されるような指導も。

 

 「朗読が趣味だから」と笑う大沼さんは「みなさん学ぶ姿勢が貪欲で素晴らしい。番組の反応も良く、それぞれにファンがついていますよ」と、会員の成長を実感しています。

 

本との出会い=人との出会い

 

 「本を読む機会が減ったので聞きに来た。心に響きますね」など、朗読会を聞きに来た方の感想を聞き、しっかり反省会も行っている同会。

 

 常連さんもいる一方で、コロナ禍以降、定例の朗読会以外の依頼が減ってしまっており、「これからは地域のサロンなど、出向いて朗読する機会も増やしていきたい」と、二階堂さん。

 

 「会員の個性が豊かなので、新しい本との出会いの可能性も広い。人や本との出会いを楽しみましょう」と、笑顔を見せます。

 

 読む側も、聞く側も、心地よい緊張感と没入感を得られるひととき。慌ただしい日常から解き放たれる機会を、朗読によって提供していきます。

 

Q.「朗読」を続ける理由は?

代表

ふくろうの会 代表 二階堂美恵さん

にかいどう みえ 

二階堂 美恵 さん

小学校教諭を定年退職し、母の介護のため帰郷。人との出会いも求めて参加した朗読講座の仲間と会を結成。団体名の命名者でもあります。

 

 

A.別世界を楽しむように!

 本を

 

 

会員

ふくろうの会 会員 皆川保寿さん 

みなかわ  やすじ

皆川 保寿 さん

養豚業の傍ら、2人の息子の結婚式で謝辞を読むために通った話し方教室で朗読に出会ったとか。それから10年後、令和2年に入会した貴重な男性会員です。

 

A.皆様に感動して頂くため

 

 


photo gallery

毎月第2水曜日に

団体紹介① ふくろうの会は月1回の朗読会を継続

コロナ禍の休止を経て、「対面朗読室」ではなく「グループスペース」にて月1回の朗読会を継続中。14時~約1時間です。

 

緊張のスタジオ収録

団体紹介③ ふくろうの会によるICNの番組の収録

ICNの番組用に読む本は著作権フリーの作品を選びます。作品選び~練習~本番まで、おおよそ3か月ほど費やします。

 

 

反省会も丁寧に

団体紹介② ふくろうの会の朗読会後の反省会

朗読会後の反省会では感想を述べあったり、次の発表に向けての作品決めも。会員の個性や、やる気を大切にしています。

 

月1回の練習日

団体紹介④ ふくろうの会の練習の様子

普段は各自で録音などをしながら自主練に取り組みますが、朗読会の前週に集まり、お互いに助言をし合います。

 

 


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