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(idea 2025年10月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
EM農法にこだわった新鮮いちごの販売だけでなく、自家製プリンやジャムの製造販売も行う。平成23年、ハウス近くの地域交流施設跡を藤沢町から買受し、施設に隣接していた陶芸教室跡をリフォームしたものが、現在の加工場・直売所となる。町内のりんご生産者とともに販路拡大にも取り組み、藤沢町の果樹を広めることにも貢献。代表の唐沢宏之さんは、平成30年から岩手県農業農村指導士に認定され、地域の農業従事者の声を吸い上げて行政に届ける役割も担い、地域農業の普及に尽力する。
平成11年、藤沢町(当時)で「唐沢いちご農園」を開園した唐沢宏之さん(東京都出身)は、茨城県の技術系企業で機械設計の仕事をしていた30代の時、地方移住を考え始め、農業とは無縁ながらも「農業フェア(東京都)」に参加しました。
「当時『農業経験がない30代』は珍しかったのか、相手にされませんでした。それに対して、積極的に話を聞いてくれたのが、秋田県と岩手県だったんです」と振り返る唐沢さん。「秋田県は雪が深い」というイメージが大きかったため「岩手県」を選択し、その中でも特に就農支援が手厚かった「藤沢町」へ移住。夫婦二人三脚で、いちご栽培を軌道に乗せ、のちの看板商品となる「唐沢さんちのいちごプリン」の開発・販売も行ってきました。
現在、ハウス10棟(25アール)で栽培しているいちごの品種は、この土地の気候に合う「さちのか」と「おいCベリー」。化学肥料や農薬を減らした栽培(EM農法)で、安心・安全な完熟いちごを届けることに力を入れています。
かつては、町内にいちご栽培農家が2軒※あり、唐沢さんは地元農家から栽培のノウハウを伝授してもらったのだとか。
※ 現在、いちご生産農家は町内で同農園のみ。
「いちごに着目したのは、単にいちごが好きだからという理由と、もう一つは、先輩農家の育てたいちごが今まで食べたことのない甘さで、このようないちごを作ってみたいと思ったからです。農業がわからない中、今の農園に成長できたのも、指導してくださった地元農家さんのおかげです」と続けます。
栽培が軌道に乗ってから直面したのが「販売先の問題」でした。当初は市内の地方卸売市場(令和5年7月末閉鎖)に出荷していましたが、資材費の高騰もあり、生産者自身が価格を決められない市場出荷では、厳しい経営状況が続きました。
そこで着目したのが「6次産業化」と「直接販売」です。一関農業改良普及センターからの助言を受け、売れ残ってしまう小さないちごを加工品として活用することを決断。また、「地域産直施設」や市内で「地場産」を使用するカフェなどへの直接販売に切り替えるとともに、同農園内に「直売所」も設置し、消費者と直接対話が出来る環境も整備しました。現在では、季節に応じて、地元農家が栽培する「りんご」「ブルーベリー」「ラフランス」をジャムへ加工、自家栽培の「さつまいも」「かぼちゃ」「とうもろこし」もプリンに加工しています。
今年からは、嬉しいことに、長女の歩未さんが、農園を継ぐべく栽培に携わるようになり、「量よりも、良い品質のものを収穫し続けたい」という唐沢さんの思いも受け継がれようとしています。都会から移り住み、地域に根を張り、いちご栽培に情熱を注いできた唐沢さんの挑戦は、これからも新しい未来を芽吹かせていきます。
開館時間
9時~18時
休館日
祝祭日
年末年始
(12月28日から翌年1月4日まで)
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せんまやサテライト
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