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株式会社 東北鉄興社

(idea 2026年2月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

 

基本情報

  メルツ式石灰焼成炉をはじめとする高い技術力で、時代のニーズに合わせ多種多様な石灰製品を製造・供給している株式会社東北鉄興社。「鐵興社株式会社」に原料の石灰石を東北圏内で確保するため、昭和14年に「東北鉱業株式会社」を設立。昭和46年、「東北鉱業株式会社」から「株式会社東北鉄興社」に商号を変更。昭和50年に「鐵興社株式会社」が「東洋曹達工業株式会社(現:東ソー株式会社)」と合併。平成19年からは「宇部マテリアルズ株式会社(現:UBE三菱セメントグループ)」の完全子会社となる。東北地方の代表的な石灰企業として、地域産業の発展と環境にやさしい製品づくりを通じ、社会貢献に尽力している。

 

「石灰の力」で、人と環境の未来を支える

優良な地域資源で「暮らしや環境を守る製品」を

 

 一関市東山町の石灰石採掘の歴史は古く、大正13年に建設された旧東北砕石工場は、詩人・農学者である宮沢賢治が晩年、技師として働いた場所としても知られています。昭和初期、その品質の高さから、東山町の石灰石は「東北の天然資源」として広く認知されていました。

 

 「株式会社東北鉄興社」の前身である「東北鉱業株式会社」は、良質な石灰石の産出に加え、国有鉄道大船渡線(現JR大船渡線)が開通していたことによって駅舎が近く輸送費用が抑えられるという好条件から、東山町に採掘拠点を置き、戦後の復興や高度成長期を支えました。

 

 昭和42年、石灰を粉砕して製造するタンカル(=炭酸カルシウム)の製造設備を新設。日本の土壌は酸性になりやすく、アルカリ性のタンカルを投入することで中和され作物が育ちやすい環境となるため、昭和45年にタンカルの肥料登録※1を行いましたが、タンカルの白色度や粒子の細かさ、化学的な性質から、現在は農業以外(セメント・コンクリート原料、製紙・パルプの填料など)にも幅広い分野で使用されています。※1 普通肥料を生産・輸入する場合、銘柄毎に、農林水産大臣又は都道府県知事の登録を受ける必要がある。

 

 昭和46年には、高性能を誇るメルツ式焼成炉を導入したことにより、自社工場内で、タンカルのほか高品質な生石灰や消石灰も製造が可能になりました。焼成して製造される生石灰は、鉄鋼の脱硫や乾燥剤、建築材料などに利用され「暮らしを守る」役割を担い、生石灰が水と反応してできる消石灰は、排水中和や排煙の脱硫などに活用され「環境を守る」役割を果たしており、石灰資源は私たちの安心・安全につながる製品として幅広く利用されています。

 

石灰資源を未来へつなぐ、地域社会への貢献

 

 「東山町が持つ大切な資源である石灰石を頂くことで、私たちの事業は成り立っています。そのため、地域の方々との信頼関係と温かいご理解、ご協力が何よりも欠かせません」と語るのは、管理部長の佐藤瑞希さん。同社は、「唐梅舘絵巻」や工場が位置する自治会主催の運動会等へ積極的に参加し、地域住民との交流を深めているほか、環境負荷低減の取り組みとして、町内の石灰会社5社合同で環境協議会を設置し、月1回(第3水曜日)の定期的な道路清掃も実施。製品輸送車両による公道の汚損を防ぐため、センサー式のシャワー設備を導入するなど、環境対策を講じています。

 

 「コロナ禍以前は、中・高校生の見学受入れや、『石と賢治のミュージアム』での出前講座などを通して、石灰という地域産業への理解を深めてもらう取り組みを行っていました。今後も、石灰の役割を広く知ってもらいたい」と語る佐藤さん。同社は「かけがえのない未来を守るため、人と環境にやさしい製品を作り続ける」という理念のもと、地域とともに、暮らしと環境を守る「石灰の力」を未来へつないでいきます。

 

企業紹介① 東北鉄興社本事務所

東北鉄興社本事務所。

 

企業紹介② 東北鉄興社工場事務所

東北鉄興社工場事務所。

 

企業紹介③ 生石灰製造用焼成炉

生石灰製造用焼成炉。

 


〒029-0303

一関市東山町松川字滝ノ沢198

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