(idea 2018年1月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

二言三言

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令和4年7月15日 解散

大原に開設した手作りの放課後児童クラブ

対談者 子育てクラブこっこらぼ 

    主将 岩渕福美さん、副主将 佐藤友紀さん、庶務会計 岩渕城光さん

聞き手 いちのせき市民活動センター センター長 小野寺浩樹

 「子育てクラブこっこらぼ」(以下「こっこらぼ」)は、平成29年6月4日に発足した子どもの健全育成の活動を行うための任意団体です。こっこらぼの活動の一つとして、冬休み等の長期休業時に、保護者が仕事等により昼間不在となる家庭の小学生を預かるための、手作りの放課後児童クラブの運営を行っています。

 

手作りの放課後児童クラブ

【小野寺】こっこらぼさんが発足してから約半年が経ち少しずつ活動に慣れてきた頃かと思いますが、まずは活動を始めた背景から教えてください。

子育てクラブこっこらぼ 主将 岩渕 福美 さん 

 

【福美】地域には小学生の子どもをもちながら夫婦共稼ぎだったり、おじいちゃん・おばあちゃんも現役で外に働きに出て、昼間大人が家にいないという家庭もあります。会の役員をしている佐藤友紀さん宅でもそのような状況で、保育園に預けていた時は安心でしたが、小学校にあがった時に預け先や見てくれる人がいなくてすごく困っているというお話を聞きました。そんな“小1の壁”に悩んでいる家庭が他にもあるのではと思い、今の活動に至りました。

 

【小野寺】大原には放課後児童クラブがないんでしたよね。

 

【福美】大東地域には大東小学校(摺沢)の放課後児童クラブ1か所しかなく、距離の問題で入りたくても入れない子もいるようですね。

 

【小野寺】距離の問題は大きいですよね。やはり地域特有の課題があって「それなら自分たちで立ち上げていかなければ!」という想いがあったんですね。

 

【福美】ええ。でも最初は本当に手探りの状態で、制度や法的規制もよくわからずほとんど主人(城光さん)に進めてもらいました。その辺がお母さん達の弱いところなんですよね。私は仕事・家事・育児をしつつの活動でしたので段取りが大変でしたし、初めてのことばかりでそれをまとめる力もなく苦労しました。

活動拠点はNPO法人いわい地域支援センターの理事長が事務所として借りている空き家を使わせてもらっていますし、活動の中で地域のボランティアさんの協力を得たり、色々な方とのつながりが増え、皆に助けられながら進めてきた半年間でした。 

 

子育てクラブこっこらぼ 副主将 佐藤 友紀 さん

  

【佐藤】私は福美さんの考えに賛同し今まで協力させてもらっていますが、子どもをここに預けて見てもらって本当に助かっているし感謝しています。

 

【小野寺】佐藤さんのように、周りで賛同してくれる方が多かったんでしょうか。

 

【城光】一気には増えませんでしたが、じわりじわりと増えてますね。声をかけてみたら意外と「うちは大丈夫です」「何とかなりそうです」という方もいて。結果的に少人数のスタートになりましたが、今回の冬休みを前に会員さんも増えたんです。

 

【小野寺】今まで大原になかったものを創り出すというところで、「うちは何とかなりそうです」という言葉の裏には「大丈夫なの?」という不安があったかもしれませんよね。活動を始めて半年、本当は利用したいと思っている人はずっと様子を気にしていたと思いますよ。ニーズはあるんでしょうけど、最初はやる人も利用する人も不安ですよね。

隣近所からは、何か反応はありましたか?

 

【城光】夏休み前に近所にだけご挨拶回りをしたんですが、反対の声はなく、むしろ「子どもの声が聞こえるようになるなら」と歓迎してもらえてすごくほっとしました。夏休みが終わってからも苦情のような話もなく、きっと地域の人に温かく見守ってもらえたんだろうなと。

 

【小野寺】ご近所の人たちの理解がないとしんどいところがありますからね。それは良かったですね。

僕が個人的に好感をもてたのは、最初から法人の力を利用せず、まずは見よう見まねでも自分たちの力でやってみたというところです。初めから立派な建物や設備があっても運営のノウハウがないと使いきれないと思いますし、自分達で考えることで力や知恵が身につくと思うんです。皆さんで考えた子育てのサービスやメニューの中には「こんな体験をさせたい」とかそれぞれの想いが組み込まれているでしょうから、そんな手作り感たっぷりなところも好きですね。

 

【城光】どうもありがとうございます。

 

活動拠点「こっこのおうち」の様子

 

「やりたい」を「できた」にする仕組みづくり

【城光】妻が話していた「制度や法的規制がよくわからずほとんど主人が進めた」ということについてですが、お母さん方は仕事・家事・育児に追われながらも、「何か楽しいことをやってみたい」という気持ちがあるようなんです。学童の問題にしても、困っているけどどうしたらよいかわからずモヤモヤしたまま過ごしているのを感じていました。お母さん方は、制度とかどんな手続きを踏めばよいかとか、そういう不安が強くて進めないでいるんだと思ったのでそこをお手伝いし、こっちで骨組みを作ってあげて、後の実際の運営はお母さん方に任せたんです。できる環境を作ってあげればあとは喜んでやるんじゃないかと。お母さん方の「やってみたい」という想いを、実際に「できた」となるような仕組みがつくれればいいなって。

 

【小野寺】ここにお母さん達が来て「こんなことに困っているの」「こんなことができないかな」という話ができる、いわゆる“駆け込み寺”のような場所になればさらに幅が広がりますよね。今の運営メンバーだけでは思いつかないようなアイデアや視点とかが出てきて、変わっていくと思いますね。

 

【城光】そうですね。それに運営委員は皆一般のお母さん方なので、もし専門的な話を受けたらその専門の方に対応してもらえるよう、サポーターになっていてもらえればなという考えももってます。そのようにしてお母さん方のやりたいことを可能にしていき、どんどんやりたいことをやってもらえればいいのかなと。

 

ニーズに合わせてかたちを変える

【小野寺】こっこらぼは、将来的にどう考えていますか?

 

【福美】私個人の考えでは、この先もずっと私たちがここを運営し続けるのではなく、自分達の子どもがある程度成長して今のような子育てが必要なくなったら、次はその時にここを必要とする次の世代のお母さん方に運営をバトンタッチし、自分たちはサポートする側にまわりたいと思っています。一言で「子育て」といっても、小学校・中学校・高校など、子どもの成長や段階によって子育ての仕方は違いますし、ニーズも支援の仕方も変わります。そういうのは、やはり現役世代じゃないと視点がずれてしまうのではと思いまして。

 

【城光】その時その時でニーズは変わりますし、僕はここの運営もその時の判断でしかないと思っています。毎年会員が増え、若い世代が続けばその人達が必要とする限り続けばいいし、続かなければニーズがなくなった時点で終わりだと思いますけどね。

 

【小野寺】そういう考え方が最近の方に芽生えているのはすごく良いことだと思います。ひと昔前は特に、団体を解散するということに強い抵抗があり、団体の存続ばかり気にしてしまうことも多かったように思いますが、そうではなく、自分や周りのニーズに合わせて物事を考え、必要に応じて「活動は期間限定ですよ」とか「目標を達成したら解散しますよ」とか、そうやって割り切った考えができているのは、やはり時代なんだなと思います。将来計画は大切ですが、時代や状況に合わせその都度その都度判断し、動いていくのも必要なことですよね。

こっこらぼは、将来的にどう考えていますか?

 

【福美】私個人の考えでは、この先もずっと私たちがここを運営し続けるのではなく、自分達の子どもがある程度成長して今のような子育てが必要なくなったら、次はその時にここを必要とする次の世代のお母さん方に運営をバトンタッチし、自分たちはサポートする側にまわりたいと思っています。一言で「子育て」といっても、小学校・中学校・高校など、子どもの成長や段階によって子育ての仕方は違いますし、ニーズも支援の仕方も変わります。そういうのは、やはり現役世代じゃないと視点がずれてしまうのではと思いまして。

 

【城光】その時その時でニーズは変わりますし、僕はここの運営もその時の判断でしかないと思っています。毎年会員が増え、若い世代が続けばその人達が必要とする限り続けばいいし、続かなければニーズがなくなった時点で終わりだと思いますけどね。

 

【小野寺】そういう考え方が最近の方に芽生えているのはすごく良いことだと思います。ひと昔前は特に、団体を解散するということに強い抵抗があり、団体の存続ばかり気にしてしまうことも多かったように思いますが、そうではなく、自分や周りのニーズに合わせて物事を考え、必要に応じて「活動は期間限定ですよ」とか「目標を達成したら解散しますよ」とか、そうやって割り切った考えができているのは、やはり時代なんだなと思います。将来計画は大切ですが、時代や状況に合わせその都度その都度判断し、動いていくのも必要なことですよね。

 

┃子育てクラブこっこらぼ

  住所:〒029-0711 一関市大東町大原字西山81番地7

  電話:090-4886-1453(岩渕福美さん)

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