一関市花泉 中新集落公民館(涌津)

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しめ縄作りの様子

 老人クラブから集落公民館に事業継承された「しめ縄づくり」の様子(令和元年)。

基本情報

(idea 2023年5月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

 行政区は「涌津7区」。107世帯、約350人が暮らす(9班体制)。集落内には「紫舘(中世期における地方豪族・岩渕氏の居城で、1300年代から290年間(10代)に渡り流郷の中心的な防塞だった)」の跡地を整備した「紫舘公園」や磐乃井酒造などが立地する。

若い世代を巻き込み「正のスパイラル」を

組織を「整理」し、「人材の取り合い」をなくす

 通称「ぎっくらカーブ」を擁する「新町」と、古くは宿場町であった「中町」とで構成される「中新集落」。平成28年度までは「中新町内会」が集落の自治会的な位置づけで組織され、当該集落のトップは町内会長でした。

 

 昭和50年代、旧花泉町では社会教育の末端組織として各集落に「集落(部落)公民館」の設置(組織化/建設)を推進し、中新集落においても、町内会とは別に「中新集落公民館」を組織しました。

 そのため、地域づくり活動を行う組織が二重に存在し、町内会と集落公民館それぞれに役を立てる状況が長年続いていました。

 

 かつては町内会でも複数の事業をもっていましたが、様々な要因で事業数も減り、新年会とお花見を残すのみ。年々参加者も減少する中で、「組織が二重に必要なのか」という疑問の声が出始めるようになります。

 

 そこで平成29年、町内会を解散し、地域づくり活動は集落公民館に一本化することを決断。町内会の残金は特別会計として集落公民館に移譲し、集落公民館長をトップとした新しい中新集落が動き出しました。

「仕組み化」ではなく、「流れづくり」という改革

 当時、集落公民館長を務めていた小林賢さん(群馬県出身)は、妻の故郷である涌津に移住した翌年に衛生組合長に、2年後に集落公民館長を託されました(以後4期)。

 

 最初の2年は前例踏襲で事業をこなしていた小林さんですが、「涌津まちづくり協議会」の事業などで他集落と交流する中で「活気のある集落と自分たちの集落の何が違うのかを考えるようになった」のだとか。着目したのが「市民センター活動推進員」「スポーツ推進員」など、集落に推薦を依頼される役職。若い世代を当該職に就けることが多く、同集落でも若い世代に依頼はしていたものの「元気な集落ではこうした役職の若い人たちの集落事業への巻き込み方が上手いことに気づいた」と言います。

 

 そこで、これまでは役員中心に行っていた地区民運動会等の選手選考会に同役職などの「現役世代」を投入。すると、従来よりも若い選手が増え、行事後の「反省会」にも変化が。選手として参加した若い世代も反省会に加わるようになったため、子連れで参加する世帯がいたり、反省会での交流によって、さらなる地域人材の把握につながり始めました。

 

 「若い人たちも様々な活動をしているが、我々中高年世代にはその情報が伝わってこない。若い人たちを知らないために、取り込めていなかっただけ」と、小林さん。

 

 令和4年度集落公民館長の岩渕修さんは「自分もそうでしたが、PTAを引退すると、次の世代のことがわからなくなる。若い世代を『回す』ことができると、飲食の場に参加する人も増え、良いスパイラルになる」と、振り返り、令和5年度から集落公民館長になった鈴木郁也さんは「飲食が伴う場で『そろそろだぞ』と声をかけておくことは大事。私も10年以上前から言われ続けてきた」と、笑顔を見せます。

若い世代からの「集まる場所が欲しい」に応えて

 東日本大震災によって、それまで使用していた集会所が使用できなくなり、集会所を持たずに活動を続けていた同集落。それ以前から老朽化した集会所の新設を求める声が度々出ていたものの、賛成者が少なく、具体化することはありませんでした。しかし、若い人が若い人を呼ぶ「好循環」が生じるようになったことで、「自分たちのタイミングで集まることができる場所が欲しい」という声が増えてきました。

 

 令和4年度の総会で「公民館建設調査委員会」の発足が可決されると、公民館役員のほか、区長やPTAなどで検討を重ねます。令和5年2月には住民アンケートを実施し、回答者の7割が「必要」と回答。令和5年度総会で「公民館建設委員会」の設置に了承を得たので、具体的な検討に入ります。

 

 「先のことを考え、後世に負の遺産を残すのではという声もあるが、逆に寄付する準備をしているという人もいる。飲食の場を大事にしていくためには、気兼ねなく使える場所は必要」と、役員経験者たちは、口を揃えます。

 

 「飲みにケーション」が功を奏し、当面は役員交代も円滑に進む見通しが立っているという同集落。「公民館が完成したら新年会をやろう」を合言葉に、中新集落は時代に逆行した盛り上がりを見せていきそうです。

Q.集落の自慢は何ですか?

集落公民館長

中新集落公民館 館長 鈴木郁也さん

すずき いくや

鈴木 郁也さん

1期1年目。副会長を1期経て、令和5年4月に着任。同集落内で営む「鈴木水道」の2代目。「この集落で育った我々世代は仲が良い」と微笑みます

 

A.和

前集落公民館長

中新集落公民館 前館長 岩渕修さん

いわぶち おさむ

岩渕 修さん

若い頃から町内会・集落公民館どちらの役も複数かつ長年従事。集落公民館長は1期でバトンを渡し、今後のバトンリレーを円滑に進める基礎を作りました。

 

A.結束


photo gallery

若いパワーで優勝!

涌津地区民大運動会で優勝した時の様子

令和4年度、3年ぶりに開催された「涌津地区民大運動会」で優勝した同集落。過去には3連覇記録もあり、今後に期待!

 

 

 

担当は「焼きそば」

夏祭りでは「焼きそば」を担当

涌津まちづくり協議会主催の夏まつりでは、各集落が出店を担当。同集落は焼きそば屋台がお決まりです(写真は令和元年)。

毎月発行の広報紙

毎月発行の広報誌

役員の中で担当を決めて作成。ひな形は決まっていて、その月のゴミ収集カレンダーや、「わくつこども園」の予定も掲載。

 

 

 

集落代表は子どもたち

令和4年度冬季スポーツ大会で行われたボッチャ

令和4年度冬期スポーツ大会(一関市涌津市民センター主催)で行われたボッチャ。同集落は子どもたち含む2チームで参加!

 


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開館時間

  • 9時~18時

休館日

  • 祝祭日
  • 年末年始
  • (12月29日から翌年1月3日まで)

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