(idea 2016年7月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

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一関の婚活事情と地域づくり

対談者 いちのせき結婚活動サポートセンター 事業コーディネーター 岩渕美央 さん

聞き手 いちのせき市民活動センター センター長 小野寺 浩樹

活動から見えてくる独身者の気持ち

【小野寺】今どの地域でも「独身者が多い」「子どもが少ない」といった課題があり、“未婚問題”は地域の共通課題となっています。今回は、この課題に向けて取り組んでいるいちのせき結婚活動サポートセンターの岩渕さんにお話を伺っていきたいと思います。


【岩渕】私達は市から委託を受け、平成25年度から活動をスタートしています。行なっているのはお見合いや仲介的なものではなく、独身男女が交流できるイベントの企画・実施ということで、“会員さんが自ら行動していく場を提供する”というのが大きなポイントです。出会ってお付き合いが始まり、最終的には成婚して一関に住んでもらうことを目的としています。


【小野寺】今の会員の数はどれくらいですか?

事業コーディネーター 岩渕 美央 さん
事業コーディネーター 岩渕 美央 さん

【岩渕】会員は650人を超えました。地域に分けると市内5割、県内2割、県外3割(うち宮城県が2割)ですね。県外では関東や中部地方からの登録もあります。いずれはUターンすることを視野に入れているということなんでしょうね。


【小野寺】地域別で見えてくる傾向から、会員さんの気持ちをどうくみ取りますか?


【岩渕】隣県や市外からの登録が多いということで、市内だといつも同じ顔ぶれだったり、顔馴染の方と会ってしまうこともありますが、市外だと知らない方も多くて出会いの場も増えるんじゃないかということを期待していらっしゃるようですね。一人でも知っている人がいると、素を出せなかったり動きにくいという抵抗があるようです。


【小野寺】男女の割合はどれくらいですか?


【岩渕】男女比は、男性6割・女性4割です。一関の独身者は男女半々くらいですが、自ら婚活をしようと踏み出すのは圧倒的に男性が多いですね。


【小野寺】男性は女性よりも危機感が強いということでしょうか?


【岩渕】そうですね。男女の年齢層は女性だと20~30代、男性は30~40代が一番多いので、男性は年齢が上がるにつれて出会いが減っているのかなと思います。それから、会員さんは市街地を外れた農村部の方や、農家の方が多いですね。自分の家の土地があったり、家督だったり。


【小野寺】今は兄弟が少ないので、女性だけどお婿さんを貰って家を継ぐという方も少なくないですよね。男女の性別に捉われず、いち個人の生活スタイルとか人生観に立ち返って考えるべき部分ですね。


【岩渕】実際、「恋せよ花婿」というお婿さんがほしい女性をターゲットにしたイベントでは、珍しく男性参加者より女性参加者の方が圧倒的に多かったんですよ。あと、女性が結婚に踏み出せるかどうかというところでは、男性の仕事や生活基盤がすごく大きいと思いますので、「恋せよ合同説明会」という企業単位の説明会を行ったこともありました。


【小野寺】会員さんが抱えている背景がさまざまあって、一人ひとりに合わせた企画は難しいけど、だいたい皆さんが抱えている社会背景、個人生活背景を考えて、いろんな場面や条件を想定しながら企画しているんですね。


【岩渕】はい。一番は「参加してよかった」と思ってもらえるような企画をしたいんですが、参加者の方の年代によって場所や人数をかえたりという場面設定が難しいし、何をテーマに集まってもらうかという“テーマ設定”も同じです。会員さんの背景からいかに読み取るかが大切だし、他ではやっていないオリジナルの切り口でというのも心掛けています。


【小野寺】会員の中で、イベントに出てくる人は何割くらいですか?


【岩渕】実は、おおよそ2~3割くらいで、お申込みされるのはいつも同じ方なんですよね。会員登録だけして安心しているのか必要性を感じないのかはわかりませんが、現状はその通りです。私達は会員の方全員にイベントや講座のご案内をメールで流しているので、その場に来て頑張っていただければ嬉しいんですけども、出てきてくれない方に関しては私達の課題だと思っています。

“選ばれる人”になることがカップル成立への道

【岩渕】イベントをしていると、実はイベント内でカップルが成立するより、終了後に気になった人とお友達からスタートする方が多いんですよ。緊張が解けて話しやすくなるのかもしれません。でもそれだと主催者側では追跡できないので、そこが辛いところでもあります。
あとは、よく男性から「イベントは男女同数でやってほしい」という意見をいただきますが、男女同数になったからといって必ずしもカップルが増えるという傾向はありません。カップルになる方はお互いにフィーリングが合うかどうかですし、自分が“選ぶ”より“選ばれる”人になるというくらいの気持ちで参加していただけないと、カップルになるのは難しいと思います。


【小野寺】特に男性の方は、まだまだ相手を選ぶつもりで参加していると聞きました。


【岩渕】ええ。カップルになる方は、お互いに選ばれてなっているので、そこに気付いていただかないといつまでも残ってしまうんですよね。なので、私達は自分が選ばれる人になるための講座も開設しています。

地域での学びを婚活につなげる

【岩渕】カップルになった方から「デートの場所はどこにしたらいいですか」なんて相談を受けることがありますが、できれば出会った後はどこに出かけるにしても何を食べるにしても自分で考えて行動していただきたいなと思います。結局、婚活は人と人との関り方なんですよね。実際にイベントの様子を見ると自分から積極的に動かなかったり、相手の反応を待っていたり、終わった後に「あの人と連絡とりたかった」なんていうこともあって。


【小野寺】なるほど。そういう人達って地域での居場所が必要だと思うんですよね。昔は地域の青年部で若い人がワイワイやってた時代があったから、その中でお互いに異性を紹介しあう場があったりして、世間的に若者の居場所があったけど、今は青年部がなくなってきているから独身者は「地域に友達がいなくて」ってポツンとしちゃう。


【岩渕】若い人が地域活動に関わる場があれば、人と接する時間が増えてコミュニケーションのとりかたも覚えるし、自分自身の引き出しを増やすことにもなると思います。普段からそうやっていかないと、急に婚活の場に来ても動けないですよね。

 

【小野寺】そうそう!!


【岩渕】普段から色々な所に参加して幅を広げていって、そこから婚活に繋がるようにすれば、本番でも自然体でいられるし、会話にも困らないかなって。会員さんの中には、「周りに言われて参加してみた」っていう方もいらっしゃいますので、地域ぐるみで声をかけてあげるのも、踏み出すきっかけになるのかなと思います。


【小野寺】そうですね。だから地域の中に独身者を誘ってもらうことはすごく大事だと思います。


【岩渕】人との関り方を学べる講師は地域にたくさんいるということですよね。


【小野寺】もし、「うちの地域で婚活事業をやりたいんだけど協力してもらえますか」という問い合わせがあった場合、対応は可能でしょうか?


【岩渕】できる限り協力したいと思っています。ただ、全部任せられると私達の色になってしまうので、主体は地域の方で私達はサポートというやり方でアドバイスや助言ができればと思います。

基本情報

【いちのせき結婚活動サポートセンター】
住所:〒021-0881 一関市大町4-29 なのはなプラザ4F  
電話:0191-48-4677
ホームページ:http://funspo.net/

 

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