一関市 外山(そでやま)振興会(山目)

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しめ縄づくりの集合写真(平成27年12月)しめ縄づくりの集合写真(平成27年12月)

しめ縄づくりの集合写真(平成27年12月)

基本情報

(idea 2022年3月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

 山目地域は「山目地区」「赤荻地区」に分けられ、同会は赤荻地区(行政区は「山目12区」)。41戸約130人が暮らす中山間地域。会長、副会長、会計、監事、土木、水利、体育、防犯交通安全、婦人消防協力隊で構成される(5班体制)。

豊かな農村環境と民俗文化を後世へ

住民全員で継承する獅子舞

 「住民が集える場所をつくろう」と、平成9年4月、認可地縁団体として発足した外山振興会。田んぼだった場所に集会所を建設するにあたり、法人格が必要となったことによる組織化でした。発足を機に、集落(山目12区)における自治活動は同会が担うように。完成した集会所「外山ふれあいセンター」のほか、第2集会所として集落内の赤荻山神社の社務所も同会が管理し、住民の拠り所を提供しています。

 

 山目地域で最も人口規模が少ない同集落は、赤荻地区の北東に位置し、平泉町と隣接。里山の豊かな田園風景が広がり、史跡なども残るこの環境に惹かれ、移住してきた方(2世帯)もいるのだとか。

 そんな同集落では、住民全員で「獅子舞」の継承を行ってきました。昭和25年頃から行われ始めた同集落の獅子舞は、神社の祭事はもちろん、集落を巡回し、新築・改築や事業の完成祝いなど、個人宅の祭事に伺って奉納することも。獅子舞は班ごとに持ち回るため、住民の多くが獅子舞の舞手を経験する仕組みになっています。

 

 令和2年、5年以上申請し続けた助成事業が念願の採択となり、獅子舞の小道具や衣装、音響機器等を整備すると、獅子舞を集落の「文化」として伝承し続けるため、全世帯加入の「外山振興会獅子舞保存会」を発足。新たな道具を手に、改めて集落の歴史文化を繋ぎ始めました。

下準備の『検分』で 『納得』しての作業

  グラウンドゴルフ大会や敬老会、新年会等といった自主事業のほか、隣接する区と合同で行う山目市民センター笹谷分館周辺の草刈りや、赤荻地区防犯交通安全協議会の活動など、外部事業にも積極的に参加し、地域間交流にも力を入れている同会。

 

 自主事業の中で特徴的なのが「多面的機能支払交付金」を活用して行う「春の納得」「秋の納得」です。田植え前・稲刈り後の年2回行う田んぼや溜池周辺の環境整備活動ですが、「事前の下準備」を強みにしています。 

 

 実施日の約1か月前、まずは同会役員が環境整備を行う周辺を「検分」。どこに何人配置するかを検討します。その検討案を作業当日までに住民にお示しし、住民が「納得」した状態を作り出すことで、各戸から1人は協力を得られると言います。

 

 「検分」というひと手間を加えることで、高い参加率を得ている事業ではありますが、会長の阿部良弘さんは、「春は団子を食べながら花見、秋は収穫した野菜や米を使った芋煮会を環境整備後に行い、住民の交流の場としてきた事業だが、交付金を活用している面もあるため、事務的負担を感じるようになってきた。簡単な事務処理であれば『次の人に』とお願いできるが、そこがなかなか難しい」と、人材確保の面で継続の難しさも滲ませます。

農村集落ならではの問題と向き合って

 集落内の赤荻山神社に奉納するしめ縄づくりにも取り組む同会。元は老人クラブが担っていましたが、東日本大震災を機に老人クラブの活動が停止。翌年から2年間、新しいしめ縄を奉納することができませんでした。これを受け、住民の間で「このままではダメだ」という声が!当時老人クラブに所属していた方々は高齢でしめ縄づくりの指導が難しくなっていたため、集落外(赤荻地区内)の方に教えてもらい、平成25年12月にしめ縄づくりを再開、平成26年の奉納に間に合わせました。

 現在では、事前講習会を経てから本番という流れで行っており、60~70代を中心に毎年約20人が参加。一度途絶えた風習が復活を遂げたのです。

 

 一方で、高齢化や跡取りがいないなどの理由で「農家をやめる」という人が少しずつ出てきている現状も。そのため、比較的若い人が参加する新年会に「中山間地域等直接支払制度」を活用した研修会を合わせて開催。JA職員などを講師に、農業に関する講習を行います。阿部さんは「昔は朝に畑仕事をしてから仕事に向かったが、今の若い人たちは畑仕事をせずに仕事に向かう。不規則な労働環境なども原因だとは思うが、農業への関心は薄い」と現状を見つめた上で、「『農業=大変・面倒くさい』というイメージだが、その分、収穫したときの喜びも大きい。ご先祖様が残してくれた田畑をなんとか継承していきたい」と語ります。

 

 農村集落ゆえの「苦悩」はありますが、農村集落ならではの「喜び」「豊かさ」も実感できる同集落。その「豊かさ」を後世につないでいきます。

Q.集落の自慢は何ですか?

会長

一関 外山振興会会長 阿部良弘さん

あべ よしひろ

阿部 良弘さん

 5期9年目。「山目地区まちづくり協議会」保健福祉部会の部会長も務める阿部さん。これからも地域の頼れる存在として頑張ります。

 

 A.地区の皆さん何事にもご協力

副会長

一関 外山振興会副会長 佐藤公志さん

さとう こうし

佐藤 公志さん

農家組合長が副会長を兼務することになっている同会。今年度から副会長を務める佐藤さんは、中山間の役を17年間担ってきました。

 

 A.長年培った協同の心

 


photo gallery

住民の交流拠点

一関 外山振興会 集会所落成式の様子(平成30年)

住民からの積み立てと市の補助金等を活用し、集会所の建て替え工事を行いました。写真は落成式の様子(平成30年)。

 

 

 

会場は「かんぽの宿」

一関 外山振興会 新年会の様子(平成28年)

新年会には毎年40人ほどが参加(コロナ禍で2年連続中止)。女性たちの参加率が良いことが自慢です(写真は平成28年)。

 

 

 

 

新調した獅子頭

一関 外山振興会 新調した獅子頭

 コロナ禍で獅子舞を披露する機会が減少。コロナ禍が終息したらたくさんの人にお披露目したいと期待を寄せます。

 

 

 

多くの草刈り機械

一関 外山振興会 隣の地区と協力しての草刈り作業

グラウンドゴルフや敬老会等で使用する山目市民センター笹谷分館。草刈り作業は、隣の区と協力して実施しています

 

 

 


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