清庵の里

 

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清庵の里 オリジナルカードゲーム『四木一草』を 体験する子どもたち

オリジナルカードゲーム『四木一草』体験する子どもたち

 

基本情報

(idea 2021年4月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

  平成30年7月に発足し、法人会員28企業・団体、個人会員60名が所属(令和3年1月時点)。建部清庵(たけべせいあん)の偉業を顕彰しながら山野草などを使った地域経済の発展に資することを目的に活動中。

 

 

〒021-0867 一関市駅前1番地(一関商工会議所内)

 

TEL:0191-23-3434/090-8256-2866(小川)

 

WEB発信: Facebook / ホームページ

 

過去から現在、そして未来へ伝える

偉人が残した功績を顕彰し、学ぶ

 

 「一関に過ぎたるものは二つあり、時の太鼓と建部清庵」と謡われる建部清庵は、一関藩の藩医で、一関藩外からも尊敬されるほどの医術の持ち主でした。清庵は医者として優れているだけではなく、救荒書『民間備荒録』※1と『備荒草木図』※2を著し、度々繰り返される凶作への備えと、飢饉の際に起きる様々な問題への対処法をまとめたほか、飢饉に備えた「四木一草」※3の栽培を奨励するなど、多くの民を救います。

 

※1 宝暦5年(1755)に書き上げた飢饉対策を説いた救荒書(上下二巻)。野草を食べて食中毒になり、命を縮める人が多かったため、85種の植物の性質、味と毒の有無、調理法、解毒法、医学的効用等が記された。明和8年(1771)に江戸の版元から出版され、全国に広まった

 

※2 104種類の植物の詳細な図と、それを食べる際の調理法や注意点が記されており、文字の読めない民も正しい知識を得ることができた。これにより飢饉の際に毒草を食して命を落とす人が激減した。

 

 

※3 八代将軍徳川吉宗が享保の改革の際に栽培を奨励した四木三草に倣い、建部清庵が飢饉に備えて栽培するように勧めた4種の木(柿・栗・桑・棗)と1種の草(菜花)のこと。これらは、一関で良好に生育し、平常時は換金作物として、稲作だけに頼り不安定であった農民の収入を助け、延いては藩の財政を安定化し、飢饉時には食糧とすることもできる有用な植物。

 

 当市が誇る先人建部清庵が推奨した「薬食同源」※4の考え方や知恵を学び、薬草や自然の植物を資源として捉え、その活用方法を次世代に伝えることで建部清庵を顕彰しようと活動しているのが「清庵の里」です。

 

 

 ※4 病気を治癒する「薬」も日常「食」も、ともに生命を養い、健康に保つためには欠かせないもので源は同じという意味。似たような意味で「医食同源」というのもあり、清庵の里ではどちらも併用している。

 

小さな輪から大きな輪へ

  同会の前身となる活動は、顧問の佐藤紘子さんを中心に、平成3年頃から始まりました。

 元々、植物が好きだったという佐藤さんは、建部清庵の教えにより飢饉から人々を救った「山野草」に興味を持ち、複数の知人と野草の効能などについて勉強し始めます。そのうちに少しずつ仲間の輪が広がっていき、平成18年頃「建部清庵に学ぶ会」を発足させます。

 

 数年の活動の後、会の目指すものや組織体制などを改めて整理するため、一度解散し、平成27年4月に「建部清庵文化顕彰会」を発足。会長の小田嶋次勝さんは、「『一関に過ぎたるものは(後略)』と謡われながら、市民でも清庵先生の名前すら知らない人は多く、その功績を顕彰するといった活動などが十分とは言えない状態だった。飽食の時代だからこそ、清庵先生が著した山野草のもつ力を、薬食同源や山野草ビジネスなどに活用し、健康的で安全な食生活につなげていきたいという思いだった」と発足の背景を語ります。

 

 平成30年7月には、地産食材のブランド化を目指した活動を行っていた「清庵の里機能性食品創生協議会」※5と組織を合併。互いに協力して建部清庵の功績を後世に継承していくべく、現在の「清庵の里」が誕生しました。

 

※5 平成28年4月に発足。その前身は「機能性食品研究会」で、平成18年頃から活動。

 

 同会は部会制をとっており、顕彰活動を目的とする顕彰部会、食品開発を目的とする需要把握・販売部会、生産・加工部会、試験研究・分析部会の4部会で構成されています。 

 

 佐藤さんは、「最初は野草が好きで始めた集まりがこんなにも大きく成長したことには驚いた。清庵先生の功績を伝承していき、今後は山野草ビジネスをもっと拡充させて、フレンチなどもできたら嬉しい」と今後の抱負を語ります。

 

今だからこそ歩みは止めず

 

 同会では野草をもっと身近に感じてもらおうと、「清庵Cafe料理教室」や四季折々の食べられる山野草を詰めた「清庵弁当」の販売、子どもがカードゲームをしながら楽しく「四木一草」を学ぶ「リスクコンベンションカード(3頁上部写真参照)」の制作など、様々な方法で市内外の人たちへ建部清庵の功績を伝えてきました。

 

 小田嶋さんと佐藤さんは、「建部清庵という偉人を通じて、子どもや若者が郷土に愛着と誇りを持ってもらうきっかけになればと思う。また、山野草に親しむことにより自然を大切にする心を育んでもらいたい。山野草は一関の貴重な資源。それをブランド化し、一関を元気にしていきたい」と笑顔で語ります。

 

 飽食の時代の今、とりわけ日本では飢饉は過去の話と捉えられがちですが、新型コロナウイルス感染症のような新興感染症や自然災害に対しての備えとしても、先人の残した知恵を学ぶ機会は今なのかもしれません。

 

Q.「建部清庵」とはどんな存在?

会長

建部請清庵 会長 小田嶋次勝さん

おだしまつぎかつ

小田嶋次勝さん

 

  公益財団法人岩手県南技術研究センターの工学博士を務める小田嶋さんは、平成18年頃から佐藤さんと一緒に活動しています。

 

 

A.心のオアシス

 

顧問

建部清庵 顧問 佐藤紘子さん

さとうこうこ

佐藤紘子さん

 

世嬉の一酒造(株)へ嫁いできた佐藤さんは、建部清庵の偉業に心を打たれ、多くの人たちに「つみ草料理」を伝えてきました。

 

 

A.一関の恩人

 

 

 


photo gallery

清庵の里ロゴマーク

清庵の里ロゴマーク

 

 

建部清庵の功績を後世に残していくという覚悟の意味で作成したロゴマークには四木一草がデザインされています。

磐井川河川の一画で

清庵の里 磐井河川緑地での菜の花の播種会の様子

 

令和2年10月、磐井河川緑地に四木一草の一つ菜の花の播種会を開催。開花後の種を採取し、菜種油に変身させる予定です。

食べられる野草を学ぶ

清庵cafe料理教室

 

「清庵cafe料理教室」には子どもも参加。この日は、桑の葉を使った「桑ベーゼパスタ」作りに挑戦しました。

 

イベントでPR

清庵の里 「いちのせき市民フェスタ20」での活動PRの様子

 

  一関市内で行われるイベントに参加し、団体のPRをしています。写真は「いちのせき市民フェスタ20」での一コマ。

 


訪問者数(累計)

アクセスカウンター

ひとまちミーティングロゴ画像

開館時間

  • 9時~18時

休館日

  • 祝祭日
  • 年末年始
  • (12月29日から翌年1月3日まで)

いちのせき市民活動センター

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  • 岩手県一関市大町4-29 

    なのはなプラザ4F

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せんまやサテライト

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