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(idea 2025年7月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
平成29年に初開催した際の「鞍懸山集落交流会」の様子。
行政区「永井3区」の地区民をもって構成する自治会で、平成27年に発足(自治会名が「鞍懸山集落」)。約220人が暮らす永井3区には「大滝公民館(27戸)」「塔婆崎集落公民館(40戸)」の2つの集落公民館活動があり、基本的な活動は両集落公民館で行い、永井3区に係る活動を同自治会で担う。
「必要に迫られて発足し、当初は高い意識で活動を始めたが、10年が経ち、『こんなに役が欲しいのか』という声は出てきている」そう静かに現状を語るのは、平成27年に自治会として発足した鞍懸山集落の執行部のみなさん。永井3区の行政区長が自治会長、同区民生児童委員と同区内で活動する「大滝公民館(以下、大滝)」「塔婆崎集落公民館(以下、塔婆崎)」の館長が副会長(計3名)を担い、監事等のほか、行政班長が10名、3つの専門部に部員が27名等々、自治会内だけでも確かに役員は少なくありません。
発足のきっかけは、平成26年、初代会長の菅原政男さんが、前区長の急逝により任期途中で区長に就任したことでした。「当時の体制だと、行政区に入ってくるお金を区長一人で管理しなければいけなかった。前区長は10年も一人でやっていたので、通帳を見ても実態を把握しきれないような状況だった。苦労していたはず」と、就任して初めて実情を知ったと言います。「区として活動するための組織、場が必要」と感じた政男さんは、永井3区として自治会を発足すべく、動き出します。
部会体制は徐々に整えていったそうですが、防災部や災害時に炊き出し等の後方支援を行う福祉部(発足時は福祉・女性部)など、有事の際を意識。実際、令和元年に同行政区内で山火事等が相次いだ際には、防災部が不審火対策の見回り活動を実施しました。現在でも有事に備え、毎年「防災基金」として防災費を積み立てています。
春・秋の一斉清掃や道路・河川愛護活動、永井地域全体で行われる事業への人員選出など、行政区全体に関わる活動は自治会で担い、花壇整備や公民館(集会所)管理などの集落公民館活動は従来通りそれぞれの集落公民館が担っていますが、公民館活動については「コロナ禍も相まって近年は縮小したまま」とのこと。
大滝は収穫祭や総会後の懇親会を、塔婆崎でも親睦活動や花壇整備の独自コンクールを行うなど、活発な活動をしていた時代がありましたが、現在では住民が広く顔を合わせる機会は総会程度に(花壇整備は班単位)。
その穴を埋めるのが「鞍懸山集落交流会」です。永井地域全体で行われる「永井地区民大運動会」が平成29年より午前開催となり、午後からは反省会(交流会)を開催してはどうかと永井地域全体で呼びかけられたことに呼応。1戸から何人参加しても参加費は千円で、大人は焼肉や生ビールを愉しみ、子どもたち向けにはビンゴ大会を用意するなど、老若男女が世代間・集落間・行政区間での交流を楽しみます。
コロナ禍や台風による運動会そのものの中止を受け、開催できなかった年もありますが、今年も9月に開催予定で準備を進めています。
「入っていない人を数える方が大変」というほどの参加率を誇るのは、同自治会のシルバー部に位置付けられる「不老会(老人クラブ)」です。同会では毎年6月に「不老会年祝い」を行っており、米寿と喜寿(77歳)の方を無料で招待しますが、喜寿の方はこの時点では会員でないことが多く、交流を楽しんでもらいながら勧誘。これを機に入会する住民が多く、同集落の77歳以上の人口は40人※なのに対し、会員数は32人(77歳以下数人含む)と、シルバー世代の孤立防止に貢献しています。
「一時的に会員が20人程度に減ったため、会費を下げたところ、夫婦で加入してくれるようになった」と、不老会会長でもある政男さんは笑います。普段はグラウンドゴルフを楽しみながら、花壇の草取り作業を請け負うなど、環境保全に関わる地域内奉仕作業をすることで、活動の財源を生み出しています。
そんな永井3区では、4区と一緒に組織する「高倉地区振興協議会(昭和60年発足)」の活動もあり、子ども会活動も4区と合同になるなど、広域での活動が増えている反面、農家組合など、集落公民館より狭域での活動も残り、組織や役の整理の必要性は感じています。実際、同協議会は、これまで設置していた部会を廃止しました。
実は岩手県最南端の自治会という鞍懸山集落。かつては高倉山の外山でしたが、源義家が甲冑をかけて休息、河沼を一望し攻略を策したという「鞍懸の松」伝承により鞍懸山となったのだとか。広域と狭域の地域活動をいかに運営していくか、自治会が「策する場」になっていくのかもしれません。
※ 令和7年3月末日現在。
開館時間
9時~18時
休館日
祝祭日
年末年始
(12月29日から翌年1月3日まで)
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