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(idea 2025年6月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
令和7年度のお花見会での集合写真
千厩町小梨のうち、「千厩みなみ交流センター(令和7年3月末で廃止)」が建つ「千厩7区」と、「黄金山キャンプ場」を含み室根町津谷川や藤沢町徳田と隣接する「千厩8区」を包括する自治会。145世帯、約330人が暮らす(25班体制)。
南小梨自治会は、昭和60年12月に第7区自治会と第8区自治会が統合し結成された自治会です。自治会長の須藤雅行さんは「人口減少を見越しての統合であり、当時を考えたら先見の明があったのだと思います」と、当時の判断を称賛します。
一方で、平成26年には約500人だった人口が、令和7年3月末時点では332人。この10年で人口が約35%減少しました。「10年前は何をやるにも子どもを巻き込んだ事業を展開していましたが、当時50人近くいた19歳以下の子どもが、現在では9人に。現在の世帯数や人口の減少を見ると、当時の考えを上回る人口減少が起こっていることを実感させられます」と、現状を冷静に語ります。
こうした人口減少に加え、働き方や生活様式の変化もあり、「時代の変化に遅れないようにしないといけない」と、同自治会では令和6年度に組織のスリム化に着手。6つあった専門部(総務、産業、教育文化、女性、体育、健康福祉)を、3つに統合(総務、事業、健康福祉)しました。幸い、役の担い手については、自治会の発足当初から、「引き継ぐ際は自分より若い人に」という暗黙の了解が地域内にあり、「次は自分だな」とわかるようになっているのだとか。
ただ、自治会単独での事業継続には限界が。コロナ禍前までは綱引きや玉入れ、未就学児の徒競走など、数多くの競技を行っていた自治会単独の運動会ですが、コロナ禍を経て休止とし、小梨地区体育協会による「小梨地区三世代交流スポレク大会」等、小梨地域全体で行われる事業への参加に集中することに。自治会の在り方を見直す事態が続いています。
「小梨自治振興協議会」が指定管理を受託する「黄金山キャンプ場(市営)」が自治会内にあり、同自治会は環境整備の事業委託を受け、管理を任されています。実行委員会形式で毎年6月に開催する「キャンプ場開き」には、同自治会の一大イベントとして関わっており、住民それぞれが役割を持って取り組んできました。近年は人口減等の影響で、黄金山含め、周辺の山も手入れが行き届かなくなっており、「自伐型林業などの取り組みも、地域として考えないといけないのかもしれない」と、イベント運営の裏側で頭を悩ませる現実も……。
令和7年度にはもう一つ、回避できない問題が。毎年10月頃に行う収穫祭は「農事組合法人こがねファーム(南小梨営農組合が母体)」との共催で、臼と杵で餅をつき、ずんだ、ごま、みたらしなどに味付けをした餅のおふるまいを行ってきました。しかし、会場として使用していた「千厩みなみ交流センター(旧南小梨小学校)」が令和6年度で廃止に。同施設は収穫祭のほか、帰省している人たちが参加しやすいよう、お盆の時期に行ってきた「南小梨ふるさと祭り」の会場にも使用してきたため、今年度は住民が集い、交流する場の再検討が求められます。
「コロナ禍で中止の時期もありましたが、参加する人は楽しんでくれていました。住民同士の交流の機会・場はつないでいきたい」と、逆境に負けず、継続していく意欲を見せます。
人口減少や小学校の統廃合により、自治会単位で子ども会や子ども会育成会の維持が難しくなり、同自治会内にあった子ども会も平成30年、広域に再編成されました。かつて盛んに行っていた自治会独自で子どもと楽しめるような事業を行うことが難しくなりましたが、「南小梨にある資源や人材を生かしながら、自治会運営を進めていきたいと考えています」と、これまで以上に交流の機会を大切にしています。
約30年前に植えた千本桜を見ながら団子を食べる「お花見会」は、黄金山キャンプ場の環境整備後に開催(平成28年から実施)。また、田植え作業の慰労を目的として年1回行う早苗饗会(日帰り旅行)は、山と海を交互に訪れ、住民同士の交流を深めています。
「先人たちのように先見の明はないかもしれないが、今後、10年、20年住み続けられるような自治会であるために、住民の声を聴きながら行き当たりの事業ではなく、先を見据えた自治会活動と、自治会の在り方について検討していきたい」と、今後の展望を語る須藤さん。向き合うべき課題が鮮明になってきている今、これから検討していく自治会の在り方が、10年後には「先見の明」になっているかもしれません。
開館時間
9時~18時
休館日
祝祭日
年末年始
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