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高齢者でもできるスポーツ吹矢は

大勢の参加者で賑わっています

（idea 平成30年4月号掲載）※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

◆理事長：萩田（はぎた）進さん

◆住　所：〒021-0901 一関市真柴字中田41-106

◆電　話：090-9749-0929

◆Ｈ　Ｐ：http://gjclub.web.fc2.com/

◆活動日・時間・場所：※種目により異なるため上記ＨＰ参照。または電話でお問い合わせ下さい。

　現在、スポーツ吹矢（以下「吹矢」）・フラダンス・幼児の体操・健康ヨガ・すずめ踊りなどの各種教室の開催や、60運動（岩手県教育委員会が児童生徒の体力向上を目的に、遊びやスポーツを通じて1日60分以上の運動習慣を身につける取り組み）での学校支援も行っているＮＰＯ法人グッジョブクラブ（以下「ＧＪＣ」）。2月に発表された「スポーティライフ大賞」（生命保険協会が、健康を意識した前向きな取り組みを進める団体や企業を表彰）では、幼児とシニアを中心にしたプログラム展開がスポーツの概念を広げたと高く評価され、「地域コミュニティ部門」で優秀賞を受賞。今回はそんなＧＪＣから、理事長の萩田進さんにお話を伺いました。

　元々岩手県スポーツ吹矢協会の会長で、吹矢の普及活動を進めていた萩田さん。ある時吹矢の体験会で「面白かった。やはり家にいてばかりでは駄目だね（男性高齢者）」「スポーツをやったことのない私にもできるスポーツがあった（女性高齢者）」という言葉をもらったそうで、「吹矢を通じて人に気づきを与えることができた体験がＮＰＯ法人発足の原点」と振り返ります。

　平成28年に希望郷いわて国体が開催されましたが、その数年前、吹矢を一関市でのデモンストレーション競技（デモスポ）にという話が萩田さんに舞い込みました。市との協議で「100人の参加者を」と提示された萩田さんは、その目標を達成するために3年計画を立てて動き始めます。まず1年目は『吹矢を知ってもらう』ために体験会を実施。2年目は『参加した人が上達する』ために練習会場の確保。3年目には『吹矢を通じた自己実現』として大会開催を目指し、計画通り市長杯も実現。晴れて採用された国体デモスポの参加申し込みには、先着100名の定員に対し受付初日になんと150名を超える応募が殺到したといいます。

　「100人集めるための3年計画を進める過程で、起業セミナーへの参加や、いろんな人に話を伺い『総合型スポーツクラブ（※）でのＮＰＯ法人化』という方向性が定まった」と語る萩田さん。知り合いが活動していたフラダンス教室と一緒にＮＰＯ法人を立ち上げ、その後も『地域の人々の笑顔と元気をつくる』という団体のポリシーのもと、総合型スポーツクラブとして楽しく通える場を提供するために、さまざまな場所に出向き、多くのものを見、人との出会いを続けた結果、選択肢となる種目の数も増えてきています。

　「グッジョブクラブ」の名称の由来について伺うと、萩田さんは一呼吸置いて話し始めました。「昔、職場に陸前高田市出身の部下がいて、彼の結婚式の時には自分が司会を務めた仲だった。そんな彼が3年間アメリカに赴任したことがあり、帰国後『アメリカ生活で何が印象に残った？』と尋ねると『グッジョブ（「よくやった・頑張った」の意）』という言葉だという。日本の運動会では結果によって『良かったね』『惜しかったね』などかける言葉も違うが、アメリカでは結果に関係なくみんな『グッジョブ』と声をかけられて家族に迎えられるのが印象的と言っていた。彼は東日本大震災で亡くなったが、このやり取りと『グッジョブ』という言葉がなぜか強く心に残っていた…。」

　グッジョブクラブという名は、幼児も高齢者も安心してスポ―ツを楽しめる場を提供したいという想いの中、大切な思い出が導いたものでした。

※幅広い世代の人々が、各自の興味関心・競技レベルに合わせて、さまざまなスポーツに触れる機会を提供する地域密着型のスポーツクラブ

ＮＰＯ法人創設時から活動するフラダンス教室の皆さん