印章の店 千印社

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 昭和38年、藤沢町黄海出身の千葉貞穗さんが千厩町新町にて開業。「はんこ」を製造販売する「印章店」で、令和5年で創業60年。昭和48年に現住所へ店舗を移転し、平成12年からは二代目がその技術を継承しています。

 

 いわゆる「はんこ」の正式名称は「印章」で、生業としては「印章業」。印鑑登録制度や、認印をはじめとする印章の適切な管理の必要性など、印章に関するあらゆる情報の発信、周知を行う「公益社団法人全日本印章業協会」の岩手県唯一の会員店舗です。安価で気軽に印章が手に入る時代に、同店では手彫り印章の技術を継承すべく、次世代に繋ぐ活動も積極的に行っています。

(idea 2023年3月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

「唯一無二」の自分の証・決意の証を手仕上げで

時代の変化が反映される「印章」の需要

 ペーパーレス化やオンライン化が推進され、使用機会が減少しつつある「はんこ」ですが、日本独自の「印章文化」があったことを忘れてはいけません。「漢委奴国王」の金印から始まり、江戸時代には行政上の書類のほか私文書にも印を押す慣習が広がるなど、印章は現実社会において重要な役割を果たす「個人証明」の一つです。

 

 「はんこは個人の責任や経営者としての信用を証明する分身のようなもの。その人を支え守ってくれるはんこには、同じものがあってはなりません」と語るのは、「千印社」の二代目・千葉寿幸さんです。

 

 創業者である父の貞穗さんは、中学3年時に授業で体験した「はんこづくり」がきっかけで、地元の高校卒業後(昭和32年)、印章生産量全国一の山梨県で印章の修行を開始。25歳で修行を終え、千厩町新町にて昭和38年に店舗を構えました。

 

 印章業は就職や進学等、人の移動がある1月~3月の時期が繁忙期。保・幼・学校等で使用する氏名印(ゴム印)も製作しているため、「児童生徒数が多い時代には睡眠時間が2時間程度しか確保できないこともあった」と振り返る貞穗さん。

 

 二代目の寿幸さんがUターンした平成12年時点では、岩手県印章業組合に加盟している県内の印章業者が37店舗ありましたが、現在は15店舗に減少しており、「児童生徒数やインターネットの普及による需要の減少など、時代の流れも感じる職業です」と続けます。

手作業だからこその唯一無二

 お客様に指定された印材(柘、牛の角(白・黒)、象牙)を用い、お客様に指定された書体を手彫り(または一部機械化)した「木口(認印や実印など)」と、企業や学校等で使用される「ゴム印(スタンプ)」の2種類に大きく分けられる「はんこ」。 

 

 昔のゴム印は活字を組んで型(凹凸)を作り、ゴム部分とプレスする工程があり、「今よりも作り方に手間がかかった」のだとか。

 

「今でこそ機械化になった部分はありますが、父の代は本当に職人技。印稿(印章の原稿)の作成、印面の修正、字割付、字入(布字)、荒彫り、印面直し、仕上げ、という7つの工程が必要で、手仕事そのものです。『手づくりのはんこは高い』と言われますが、それはごもっとも。お客様から見ればどれも同じに見えるかもしれませんが、手作業で製作する印章は同じ苗字でも一つ一つ技術本位で『唯一無二』のものになるのです」と、寿幸さんは続けます。 

 

 一級印章彫刻技能士であり、岩手篆刻協会副会長、岩手書道協会審査会員(書道師範取得)など、印章に関する各種協会等の役員も担い、その技術継承にも尽力する寿幸さん。「篆刻講座」や、「篆刻実演」など、地元のイベント等でも印章に触れる機会を提供しています。今後も各種体験活動等を通し、印章を身近に感じてもらうとともに、日本の「印章文化」を刻み続けます。

実際に手彫り印章を行う、二代目の千葉寿幸さん。

実際に手彫り印章を行う、二代目の千葉寿幸さん。

二代目は一級印章彫刻技能士のほか、書道師範でもあります。

二代目は一級印章彫刻技能士のほか、書道師範でもあります。

 

 

 

 

 

千印社の外観

店内では印章のほか、認印や印鑑ケースなども販売中!


 DATA

〒029-0803 

一関市千厩町千厩字構井田無番地

TEL:0191-52-2475

訪問者数(累計)

アクセスカウンター

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開館時間

9時~18時

休館日

祝祭日
年末年始(12月29日から翌年1月3日まで)

いちのせき市民活動センター

〒021-0881 
岩手県一関市大町4-29 なのはなプラザ4F
TEL:0191-26-6400
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