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カフェ&バル農人(株式会社CODO)

(idea 2025年6月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

 

基本情報

  大東町摺沢地内の空き店舗を有志団体でリノベーションし、様々な人が集うコミュニティの拠点として、地場産野菜をメインとする飲食店「カフェ&バル農人」を令和4年5月にオープン。コロナ禍でのオープンであり、開店から1年後に運営体制やメニューの再検討期間として休業するも、令和6年6月、屋外スペース(裏庭キャンプ場)を新たに設置し「地元にいながら地元じゃない雰囲気」を楽しめる飲食店としてリスタート。ランチやディナーの通常営業に加え、地域イベント等での店舗の貸し切り利用にも対応するほか、農業関係機関等との交流事業なども展開(主催)し、「集い」と「食」で大東町を盛り上げる。

 

 

地域課題の「空き店舗」×「飲食店」=「交流拠点」

話し合いの中から生まれたアイディアを形に

 

 令和4年5月、JR大船渡線摺沢駅の通りに「カフェ&バル農人」をオープンした株式会社CODO。「CODO」とは「耕土」を意味(発音)し、「耕したふかふかの土のように有機的な生き方を広げ、大東町を良くしよう」という願いを込め、令和3年5月に設立しました。

 

 起業のきっかけは、平成28年に動き出した一関市大東町内での「道の駅構想」でした。「地元大東を盛り上げたい」という青年層の有志20名が平成30年に地域おこし団体「変集プロダクション -FAN- (以下、FAN)」を立ち上げると、理想の大東町を話し合う「大東変集会議(平成30年~)」や「あぜ道マルシェ(令和元年)」、「商品開発(令和2年)」、「リノベーションでまちづくりの手法を学ぶワークショップ(令和3年)」等の事業を展開。その中で見えてきた「若者の集いの場」「居酒屋の必要性」という課題と「近年増加している空き家の有効活用」という目標を掛け合わせ、「リノベーション居酒屋計画」がスタートしたのです。 

 

 同社代表取締役で同店店長の芦謙二さんは、「若さもあって、自分たちの取り組みがさまざまな地域活動に繋がり、大東町を盛り上げようと勢いがあった」と当時を振り返り、「起業や飲食店の経営は初心者であり不安もあったが、自分も野菜農家であることから、地場産野菜の活用先を広めたいという思いが強かった。計画を実行するため、空き家・店舗調査や視察研修、講演会の実施や関係機関との情報交換などを通して多くの学びがあった」と続けます。

 

 ※ 現在も残る団体。事業の一つを営利化するため、当該事業のみを独立させた。

 

 

休業期間を経て新たな展開へ

 

 「元々理髪店だった空き店舗を飲食店にリノベーションできたのは、FANのメンバーのほか、SNSで情報発信し参加していただいた住民の方々、そして地元工務店の協力があったからこそ。たくさんの方々の

思いが詰まっている」と芦さん。

 

 令和5年度には、一時休業を余儀なくされる状況も経験しますが、「運営体制の整理や商品開発期間と捉え、真剣に現状と向き合ったことで、晴れて令和6年6月からリスタートを切ることができた」と安堵の表情を見せます。 

 

 新たに屋外スペース(裏庭キャンプ場)を設けたほか、店舗を貸切っての地域イベント(各種交流会等、子ども会やスポ少行事など)への対応も始めました。令和7年4月に「道の駅だいとう」もオープンしたことから、これまでのランチタイムとディナータイムのほか、カフェタイムの営業も検討しています。 

 

 「一次産業」「食」「アウトドア」を軸に、「地元の暮らしに『楽しい!』という場面や機会を提供する」という経営理念は残しつつ、「地元農家と協力しながら、加工製造にも力を入れるために、企業体を変化し続けていきたい」と今後の展開を前向きに模索し続けます。

 

 

企業紹介① 代表取締役兼店長 芦謙二さん

代表取締役兼店長の芦謙二さん。
自身も農業者であり、こだわり

野菜を生産している。

 

企業紹介② カフェ&バル農人 メニュー

季節ごとの地場野菜を

中心としたメニューを提供。

 

企業紹介③ カフェ&バル農人 店内

JR摺沢駅近くの空き店舗を

リノベーションした内装。

 


DATA

 

〒029-0521 一関市大東町摺沢字街道下23-7

TEL:0191-48-4259

FAX:0191-48-4340

Instagram:@cafeandbar_noto

 

 

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