(idea 2024年1月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

二言三言 143/115129

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「参加する楽しさ」を全ての祭りに

~みんなで育て、演出する「新しい踊り」~

令和5年の「一関夏まつり」で披露した時の様子。中央列先頭が皆川さん。

 令和5年の「一関夏まつり」で披露した時の様子。中央列先頭が皆川さん。

皆川かおりさん

 「水木流東京水木会」の師範であり、日本舞踊教室・着物体験を行う「和しぐさ」代表。日本舞踊家としての名前は水木都亜歌。祖母の勧めで幼少期から日本舞踊を習い、「第74回全国舞踊コンクール」では、第1位とともに文部科学大臣賞を受賞。外国人向け日本舞踊体験教室も行っている。大東町鳥海生まれ(在住)。

対談者 日本舞踊家 皆川 かおりさん

 

聞き手 いちのせき市民活動センター  センター長 小野寺浩樹

 平成31年4月に結成された「一関の新しい踊りを創作する会※1」。一関市の合併から10年を迎えるのを前に、「市全体で統一された踊り」を創作し、令和2年夏の「お披露目」を目指していました。しかし、コロナ禍で約2年間作業が中断……。4年越しとなる令和5年夏、ついに誕生した「一関市民の新しい踊り(仮称※2)」ですが、その創作の裏側には、様々な葛藤や苦労、想いが詰まっています。

 

※1 一関市及び商工会議所青年部・女性会など市内各団体のメンバーにより構成される「幹事会」と、ワークショップを通して踊りの創作を図る市内8地域から選出された「市の踊りつくり100人会」により構成される会。

 

※2 今後正式な名称を公募予定。

小野寺 ついに新しい踊りが完成しました。皆川さんは振り付けを担当されたということですが、どれくらいの期間でカタチになったんでしょうか?

 

皆川 令和4年の4月に「令和5年の夏まつりに向けて準備したい」とお話があり、そこから手探りで進めてきました。実は令和2年の1月にも打診があったんですが、予算の関係やコロナ禍に入ってしまったことで白紙になり、再び声をかけてもらったという流れです。

 

小野寺 実は我々も関わっていて、令和元年6月から12月にかけて開催された「一関の新しい踊りを創作する会」主催のワークショップを担当しました。なので我々が整理した「新しい踊り」のアイディアを皆川さんが具現化したという関係なんです。

 

皆川 そうだったんですね!確かにワークショップで出されたアイディアを渡され、「これらの意見を参考にしてください」というオファーでした。

 

小野寺 我々が担当したワークショップは、一関・千厩・大東の3会場で各3回ずつ開催し、約90人の参加者でした。日本舞踊等の先生方も多かったんですが、我々は踊りの知識がなく、流派なども分からないので、言葉選びなど、慎重に向き合った記憶があります(笑)

 

皆川 私はワークショップには参加していませんでしたが、踊りの先生方もたくさん関わっていらっしゃると伺ったので、流派は関係なくなるよう、皆川の名で引き受けさせていただきました。

 

小野寺 確かに、ワークショップの中でも「誰が振り付けをするのか」を気にする声はいくつかありました。「違う流派の方が振り付けると踊りにくい」とか。本名で引き受けるということでカバーされたんですね。

 

 ちなみに我々が整理したのは、曲のテンポや踊りの構成、所作、歌詞や楽器の有無、掛け声、隊列などであり、具体的な振り付けに関わるアイディアではなかったですが、振り付けはどのように考えていったんですか?

 

皆川 まずは旧町村に関係するキーワードを振りとして入れようと思ったんです。でも、繰り返しで構成される踊りじゃないと覚えられないとも思ったので、平等に全町村分入れられないのなら一切地域をイメージするものはやめようと。それで、一見「ん?どうやったの?わかんないな」っていう踊りの方が楽しいかなと思い、「踊ってみたらわかる」という感じの振り※3にしていったんです。

 

※3 「一関市民の新しい踊り(仮称)」はYouTubeにて振り付け動画を公開している。 コチラ

 

小野寺 確かに、簡単には真似できない所作が多いですよね。

 

皆川 試行錯誤を重ねる中で、私の体がフリーになる、自由に気持ちよく踊れる振りってなんだろうといろいろ組み合わせていきながら、「これって太陽が昇るようなイメージだな」とか、動きにメッセージ性をつけていったんです。

 

小野寺 一つ一つの振りに意味があるということを分かって踊るのと、ただただ踊るのとでは熱の入り方が違うだろうし、そこまで伝えていきたいですよね。

 

皆川 令和5年6月末から各地で練習会が開催されたんですが、全会場で講師を担当し、その中では意味が全部伝えられたので、練習会があって良かったと思います。イメージしながら踊ると、その人の内から出るものが変わってくるんですよね。より楽しく踊ってもらえるかと。

 

小野寺 令和5年は各地の夏まつりで踊ったんですよね。皆川さんの地元・大東地域は町としての夏まつりがないですが、何の機会に踊ったんですか?

 

皆川 私、商工会議所青年部にも所属しているので、興田で昔やっていた仮装盆踊り大会を、大東町の新たなお祭りにできたら良いなと思い、既存イベント内の一企画※4として提案したんです。今回の新しい踊りのほかに、大東音頭、マツケンサンバ、マイムマイム、ゲゲゲの鬼太郎の曲を使った踊りも作り、5曲を踊る機会にしました。小さい子たちも一緒に踊ってくれて、すごく楽しくて。

 

※4 「摺沢・四ツ角元気市」内で「仮装盆踊り大会」として令和5年8月14日に開催。

 

小野寺 この踊りを機に夏まつりの在り方を見直すというのは、ワークショップの中でもやりました。それぞれの夏まつりはありつつ、一つの「共通の楽しみ」として今回の踊りができたわけで、今後どう発展していくのかは楽しみですよね。

 

皆川 今回の一関の夏まつりでは、グランドフィナーレとして、各地域の音頭を各団体が踊った後、全員で新しい踊りを踊ったんです。一関の夏まつりって、他地域からは参加できないイメージがあったので、「あ、参加して良いんだ」と思えて、すごく良かったです。

 

小野寺 旧町村レベルの踊りは残し伝えつつ、「市民みんなが踊れる踊り」になるわけですから、逆に千厩の夏まつりに、旧一関の踊りチームが参加しても良いわけで。ちなみに、今年は「踊り」にだけ注力した状態ですが、隊列や衣装、楽器などはどう考えれば良いでしょうか。

 

皆川 今はあくまでも「踊り」と「曲」でしかなくて、ここに参加者のみなさんが「演出」として楽器や隊列、衣装を加えていくのであり、総合的な「素敵さ」はそこから生まれてくるのだと思います。

 

小野寺 盛岡さんさも、笛、太鼓、チーム内で役割があって、その一体感やチーム感を楽しむものだと思うので、自治会などでも取り組んでもらい、踊りを通したコミュニケーションが生まれると良いなと思います。

 

皆川 人口減少で存続が危ぶまれるお祭りもありますが、そこに参加していた人たちは、「そこがなくなったら終わり」ではなく、もう少し大きい受け皿があればな、と思うんです。例えば盛岡さんさは、最終集団が個人参加OKになっていて、誰でも踊りに参加できるんです。そんな仕組みも良いな、と。

 

小野寺 それは良いですね!市民に関係する合併後の「共通のもの」って実はほとんどないので、貴重な、新たな一歩です。誰にでも機会がある「参加して楽しいまつり」の一要素に育てていきたいですね。

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