1万人に生き方のメッセージを届けたい

対談者 中学2年生に新垣勉コンサートを贈る会 代表 吉田惠子さん

聞き手 いちのせき市民活動センター センター長 小野寺浩樹

周りに背中を押されてスタート

テノール歌手の新垣勉さんは、生後間もなく不慮の事故で両目を失明し、両親の離別により祖母に育てられましたが、14歳の時に祖母がなくなり天涯孤独の身となりました。その後音楽の道に進み、自分を救った音楽の素晴らしさを伝えながら、未来を担う青少年たちに「オンリーワンの人生を大切に」「あなたは素晴らしい存在」と呼びかけるコンサートを展開しています。中学2年生の英語の教科書(NEW HORIZON)に新垣勉さんの半生が掲載されており、中学2年生に新垣勉コンサートを贈る会では、「教科書に載っている人に実際に出会わせたい」という思いで「中学2年生に贈る新垣勉おしゃべりコンサート」を始めました。(※現在、一関市ではNEW HORIZONは使用していません。)

 

【小野寺】コンサートは今年で7回目となりますが、改めて、吉田さんと新垣勉さんの出会いを教えてください。

中学2年生に新垣勉コンサートを贈る会 代表 吉田惠子さん

 

【吉田】20年以上前、新垣さんから「どこにでも行きますので呼んでください」というハガキが協会に届きました。当時は会員も少なく自分達には無理と諦めました。その後、息子の英語の教科書に彼が載っていることを知り、文章を読んだら感動しちゃって。「授業で彼のことを習うなら本人に会わせたいな」と考えるようになったんです。それを、私の友人や仕事でお世話になった事務長さんに相談したら「協力するよ」「やってみなさい」と言って、力になってくれそうな方も紹介してくれました。私はやりたかったけれど自信がなかったので、「やめた方がいい」と言われることを期待して相談したのですが…。

【小野寺】期待に反し、逆に後押しされちゃったんですね。

 

 

【吉田】はい。そういう支援をいただく中で、2010年に千厩中学校でコンサートが開催されることになりました。千厩文化教育振興会の事業で彼を呼んでくれて、私はその時に初めて新垣さんと会い、自分の想いを伝えたんですよね。コンサートには外部からも70人以上の方が来られて、皆、涙涙の感動の渦がそこにあって。「すごいな、やっぱりこの人だ」と思いました。その時に「市内の全中学生に聞かせたい」という気持ちがますます強くなったんです。

【小野寺】その時にミッションに変わったんですね。

 

 

10年一区切りという考え方で

 

【小野寺】コンサートは、吉田さんが想いを描いて、そして実際に動いたというのがすごく大きいと思います。吉田さんが「やる」という一言を言ったから周りが動いたし、協力する人が集まってきたんですよね。

今の実行委員会を維持する大変さとか、巻き込みを広げていこうと思うことはありますか? 

【吉田】どこでも同じだと思うんですけど、世代交代というのはすごく難しいと思っています。新垣さんの年齢もありますが、私たちも年をとりますから永遠には続けられませんよね。「無理をさせたら続かない」ということは当初から思っていました。だから「できる人ができる時にできることをしよう」をコンセプトにやってきました。6年間で人の入れ替わりはありましたが、必要な時に必要な人が現れてその都度助けてくれました。皆さんのおかげで6回もコンサートを開催できたことは本当に感謝です。

【小野寺】最近は「10回までコンサートをやる!」が皆さんの合言葉になっていますよね。

【吉田】ええ。1回目から千人以上の子どもたちがコンサートに来てくれたので、10年続けたら1万人の子ども達にメッセージが届くことになりますよね。このメッセージが子ども達の心の宝物となって彼らをずっと励まし続けてほしいと願っていますし、彼らが大人になったときによりよい地域社会をつくってくれるのではないかと期待もしています。

【小野寺】10年一区切りという考え方はいいかもしれませんね。世代交代までしてずっと続けていかなければいけないかといったら、伝えてもらいたい新垣さん自身も年をとり来られなくなる状況もありますし、新垣さんの代わりになる方を探して同じようなことをしようとしても、人が変われば伝えるメッセージも変わるでしょうから。皆さんとしては、10年で1万人の中学二年生に伝えるというところが大きな目的なんでしょうね。

 

新垣さんの美しい歌声が会場全体を一つにします

辛くなった時は初心を思い出して

【吉田】一番苦しかったのは3回目でした。今は地域経済もよくないので、お店とかに断られることもあり、怪しまれたりして辛い時もありました。そういう中で「このコンサートをどういう風にしていこうか」と悩みや迷いが出てきて、それを10年もと思うときつかったですね。でも実行委員会の仲間が「ここを乗り越えたら大丈夫だから頑張ろう!」と何度も励ましてくれました。

 その時に、私が最初に「こんなコンサートをしたい」と夢を描いたプレゼンがあったので、それをもう一度皆に見てもらって気持ちをリセットしたんです。それで「やっぱり頑張って続けよう」という気持ちになり、それからはもう迷いはなくなりました。 

【小野寺】すごくいいお話ですね。今振り返ってみると、6年間で色々なドラマがありましたよね。

【吉田】1回目のコンサートには、一関市内の各中学校に招待状を出しましたが、来てくれる学校があるかどうかもわからなかったので、「1校でも来てくれたらコンサートをやろう!」という気持ちでいました。一番に参加の返事をくださったのは中里中学校さんからでした。その時はもう嬉しくて飛び上がって喜びました。その後にも各中学校から参加の連絡があり、結果的には1,000人を超える生徒さんが来てくれたんですよね。

 

それぞれが「気づき」を持ち帰る

【吉田】新垣さんは障がいをもっていますが、子ども達は「障がい者=何もできない人」みたいなイメージを持っているようです。でもステージ上で新垣さんが一人、堂々と美しい声で1時間以上歌を歌い、お話を織り交ぜながらコンサートを仕切っている姿を見て、「障がいがあってもできるんだ」とか、障がい者に対する自分の考えを顧みて「自分が本当に情けない」という感想を言う子もいました。また、彼の生い立ちを聞いて「自分も頑張ろうと思った」とか、「このコンサートに来るか来ないかで今後の人生が変わると思う」という感想もありました。

 コンサートに来た子全員とは言いませんが、その子その子に必要なメッセージを受け取っているということが凄いと思います。

【小野寺】毎年、聞きに来る子が違いますが、その子によってどんなことを感じたのか知るのも皆さんの楽しみですよね。7回目のコンサートは平成29年11月7日に予定していますが、中学2年生だけでなく、一般の方にもぜひ来てもらい新垣さんの歌声を聞いてもらいたいですね。

 

 

┃基本情報

【中学2年生に新垣勉コンサートを贈る会】

〒029-0803 一関市千厩字前田90-13

電話&FAX:0191-52-2064 

携帯:090-5231-4333(吉田)

 

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