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(idea2019年3月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
巨石調査ファイル№2立石神社
(idea1月号掲載)
idea12月号と1月号に巨石を取り上げたところ、「猊鼻渓にある“大猊鼻岩”も大きい」という情報提供が!国の名勝として知られている猊鼻渓は、取材をした日も多くの観光客が訪れていました。そんな“大猊鼻岩”を今回はご紹介!
住所:一関市東山町長坂字町467
情報提供をしていただいたのは東山市民センター所長代理の鈴木勝市さん。ご厚意で案内役を引き受けて下さり、「いざ!大猊鼻岩へ!」。
大猊鼻岩までは舟下りでしか行けないということで、早速乗船。透き通った水に、優雅に泳ぐカルガモ。四季折々に姿を変えるという渓谷は、石灰岩が砂鉄川に侵食されてつくられたものといわれています。
舟が一番奥の岸に着き、歩いて約5分。今回情報をいただいた“大猊鼻岩”が姿を現しました!高さ124m、横幅100m超の大岩壁は、数々の奇岩怪岩がそびえ立つ中でひときわ存在感を放ち、あまりの大きさに一瞬言葉を失うスタッフ…。周辺にはうっすらと雪が残り、渓谷の間から差す日差しが雪に反射し、幻想的な雰囲気を作り出しています。
“大猊鼻岩”を目に焼き付け、最後は船頭による舟唄を堪能し調査終了。今回も魅力たっぷりの巨石に出会うことができました。
そして!なんと!巨石情報をいただいたのは東山だけではありません!興田(大東)※からも情報提供をいただいています。果たしてどんな巨石が姿を現すのか!?巨石の旅はまだまだ続きます。
※興田(大東)の巨石は山の中にあるため、春以降、雪が溶けてから取材をする予定です。
巨石調査を進めていく中で「“巨石”といいながら今回の“大猊鼻岩”のように、名称に“岩”がついているものは巨石(=石)といわないのでは?」「人の力で動かせるのが石、人の力で動かせないのが岩」という意見がセンタースタッフの中からチラホラ…。そこで、改めて“石”と“岩”について調べてみると…『“石”と“岩”についての定義はなく、「なんとなく大きな石を岩」「岩より小さいのを石」という漠然としたイメージで区分している』と文献には書かれていました。
諸説あると思いますが、この文献を踏まえ、センターの独自調査においては今後も「名称に“岩”がついていても“巨石”として扱う」こととして調査を進めていきたいと思います。
<参考文献>
諏訪兼位(2018)『岩石はどうしてできたか』岩波書店.
西川有司(2018)『おもしろサイエンス 岩石の科学』日刊工業新聞社.