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idea2017年8月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

センターの自由研究 一関市の長屋門①

 各地域特有の文化・風習などを探るべく、当センターでは今年3月に各地域の地域協働体にアンケート調査を実施しました。

 今回はそのアンケートの設問の1つ、「長屋門」についてお伺いした結果を受けて独自調査を行いました。「この写真(右)のような門が地域にありますか?」という設問に対し、34地域中29地域から回答いただき、18地区で「ある」と答えており、「ない」もしくは「昔はあった」という回答は11地区(無回答含め)でした。

アンケートで使用させていただいた資料写真

宮城県栗原市 長屋門cafe「いわさき花門」様より

 長屋門(ながやもん)とは、日本の伝統的な門形式の1つで、近世諸大名の城郭、陣屋、武家屋敷門として江戸時代に多く建てられました。諸大名が自分の家臣のために長屋を建て住まわせ、その一部に門を開き一棟とした物が長屋門の始まりとされ、名称の由来ともなっています。

 門の両側部分に門番の部屋や仲間部屋が置かれ、家臣や使用人の居住に利用していました。

侍屋敷の長屋門は武家屋敷の長屋門より小規模だったそうですが、基本的な構造はほぼ同じでした。

農村に居住する武士や苗字帯刀を許された裕福な農家や庄屋でも長屋門が建てられました。このような長屋門では門の両側部分を使用人の住居のほか納屋や作業場として利用されていました。

 長屋門について、各地域の協働体にアンケートをお願いしたところ、長屋門を「中門(ちゅうもん)と呼称している」という回答が半数以上ありました。

 実際に長屋門をもつお宅にお伺いし、その歴史や構造を調査する中で、呼称の由来も聞いてみたところ、「中門というからには、その門を中心として前後に門があったのでは?」など様々な説が。そこで、一関市文化財課へ聞いてみたところ「門の両側部分に馬屋や農機具入れ、農作業スペース、武士階級や裕福な農家などには小作人や働き手(奉公人)の住居などがあり、その間を通るから中門と呼ばれている」という回答をいただきました。

 また、『大東町の中門』(大東町教育委員会 平成16年3月発行)によれば、「長屋と門が統合し、家臣の居所や物置になっているのが一般的に長屋門と言われているが、東磐井郡内の長屋門は馬屋としての利用が多かった。仙台藩領域内では、門と馬屋は別棟として屋敷地にあるのが一般的で馬屋と一緒になっている門は全国的に珍しい」と記載されており、「地形的な風土から生まれた葛西時代の小館主的な気概が残っている時代に明治維新となり、裕福な農民層が格式を模倣して流行のように多数建築されたのであった」とまとめられていました。

 

【気になる中身(構造)は次号へ!】



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