(idea 2022年7月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

二言三言 143/115129

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「くらしの思考」を「国際化」

~言語ではない寄り添いかた【後編】~

日本語教室の様子

日本語教室の様子(「ゆうの会・にほんご教室」)

【ベル アイミ】

父親がオーストラリア人、母親が日本人(東京出身)。オーストラリア出身で、平成27年に来日し、宮城県気仙沼市で外国語指導助手(ALT)を務めた後、平成30年から一関市内で働いている。気仙沼市出身の日本人男性と結婚し、現在は花泉町在住。

【垣内 幸治】

令和2年2月発足の一関市国際交流協会事務局長。旅行が趣味で、複数の国を訪れる中で気軽に外国人との交流が持てるように。東京生まれ。本業は農家。

対談者 一関市在住 外国籍市民 ベル アイミさん

    一関市国際交流協会 事務局長 垣内 幸治さん   

 

   

聞き手 いちのせき市民活動センター  センター長 小野寺浩樹 

「多文化共生」を目指す当市には、中国、ベトナム、フランス、フィリピン、マレーシア、タイ、パキスタン等々、様々な国から来日した外国籍市民が居住しています(令和3年3月末現在864人)。果たして「多文化共生」に向けて、日本国籍の市民が持つべき視点とは何なのでしょうか? 身近な経験から考えていくと、見落とされがちな視点が見えてきました

(2回シリーズの後編)。

 小野寺 実は小学生の娘のクラスに両親共に外国籍の子がいて。幼稚園から一緒だったこともあり、入学準備とかも僕の妻が手伝ったりしてたんですが、それがきっかけで外国籍の子どもたちの現状が気になってきて……。

 

アイミ 私が気仙沼市でALTをしていた頃は、日本語があまりできない子に、ヘルパーのような人※1が付き添っている学校がありましたよ。

 

※1 外国人児童生徒を支援する支援員や通訳等の外部人材の学校への配置が全国的にも進められている             

   (文部科学省HP参照)。

 

小野寺 生徒向けのサポートはあるのかもしれないですが、問題は外国籍の両親向けのサポート。渡される書類なども全部日本語なので、提出しなければいけない書類があっても読めないし書けないわけですよね。入学準備で大量の教材などに名前を書かなければいけない時も「フルネームで」と指示があると、名前が長いので記名欄に入りきらないし、とにかく大変で(笑)

 

垣内 「そういう状況がわかってて通ってるんでしょ」と思われがちですけど、一市民として税金も納めてもらってるわけですから、最低限のサポートは必要ですよね。

 

小野寺 そうなんです。少し気を配ると、気づくことがいっぱいあって。例えば、宿題の音読も、親が評価をするんですが、両親は日本語がわからないので、正しく読めているのかがわからず、評価が書けない。なので時々僕の妻にLINEで音読の動画が送られてくるんです(笑)

 

垣内 確かに。子どもは学校で勉強してるから、ある程度日本語がしゃべれるようになるんですよね。親へのケアも必要ということですね。

 

小野寺 実際、親子間の確執が生まれてるみたいで。私はこんなに日本語の勉強頑張ってるのに、お母さんはしないの?という感じのことが、幼稚園の頃からあったみたいです。

 

アイミ オーストラリアも移民がたくさんいて、私の知り合いにもベトナムから移住して30年住んでる夫婦がいるけど、未だに英語が話せない。でも子どもは英語で、ベトナム語が話せないから、親と話せないんです。本人が周りにどれくらい溶け込みたいかが問題で、特に必要性を感じない人もいれば、溶け込みたいのに学びのチャンスが無い人もいます。

 

垣内 子どもがいると自分も勉強するチャンスですよね。読み聞かせとか。それに、これから自分が子どもを病院に連れて行くかもしれないと考えたら、勉強しようと思うような気も……。

 

小野寺 国際交流協会が主催する日本語教室※2にはどれくらいの参加者がいますか?

 

※2 【関が丘教室(関が丘市民センター)】毎週日曜日 10:00~12:00 

   【ゆうの会・にほんご教室(なのはなプラザ3F)】毎週水曜日 13:30~15:30                    

     毎週日曜 13:30~15:30

 

垣内 日本語で日本語を教える教室を週に1~2回開催していますが、各回5~6人程度で、需要がないのか、需要と合っていないのか……。県の国際交流協会はオンラインでの日本語教室も行っているので、我々もオンライン開催を検討しています。

 

アイミ 勉強したくても、一人で行くのは勇気がいります。それに、英語は半年くらいで何とかなりますが、漢字に馴染みのない国の人だと日本語の読み書きに苦労します。何とか生活できてるし、無理して覚えなくても良いかなという人もいるのかも。仕事の一環として行くのならまだしも、趣味として行く余裕がある人は少ないでしょうね。

 

小野寺 学ぶ環境は用意していても、そこに踏み込むきっかけが欲しいわけですよね。一関に住んでいる外国籍の人同士にはコミュニティがありますか?

 

アイミ ありますが、基本は同じ言語の人同士のコミュニティですね。私は他の言語のコミュニティとも関わりたいですが、会う機会がなかなかないです。

 

垣内 だから今、フットサル大会を企画してるんです。国籍や言語毎のコミュニティで参加しつつ、ほかのコミュニティとも交流するきっかけとして。

 

小野寺 良いですね。それから、アイミさんのように外国籍ママ同士のコミュニティなども必要かもしれないですね。

 

アイミ 実際、私は同じ病院で去年出産したマレーシア出身の友達にいろいろ教えてもらいました。言語の壁、コロナ禍で両親教室なども中止、夫も付き添えなかったり、不安なことがありますが、同じことを経験した人と話せると心強いです。

 

小野寺 出産時の入院食や学校給食が「ハラール※3」に対応しているかどうかは重要ですよね。ハラール対応していない給食だと、お弁当を持って行くしかない。でも入院中は無理……。

 

※3 イスラーム法において合法なモノ(食品、事)のことで、ここでは「イスラム教を信仰するムスリムが食べられるもの」を指す。

 

アイミ 食べ物のアレルギーをチェックするようにハラールなども聞いてくれると良いですね。

 

垣内 確かに。ムスリムの人の中でも、どこまで徹底するかは違うようなので。料理酒やみりんがNGな人もいるようです。

 

小野寺 一関も外国籍市民へのサポートとして様々取り組んでいますが、抜けている視点や、逆に「そこまでやらなくて良いのでは?」というものも……。極端な話、ちょっと英語が話せる人が増えれば良いだけなのに、「翻訳したから読んでください」というアプローチになってしまい、肝心の当事者たちは案外読まないわけで。

 

垣内 構えすぎちゃうんですよね。簡単な日本語にすれば分かる人ってけっこういる。完璧な英語は求められてないから。「困っていることが、ありますか?」とかで良いんですよ。

 

アイミ みんなそれぞれ知り合いが少しずつ増えれば、住みやすいところになると思うんです。誰かと誰かがつながれば、また誰かにつながる。そのためにも、コミュニティで集まろうと思った時に気軽に利用できるスペースがあると良いですね。

 

小野寺 「英語が話せれば国際化」ではなく、「生活の感覚」が国際化しなきゃいけないんですよね。例えば接客業の人が帰り際に「また来てね」と一声かけるだけで違ってくるのかもしれないな。

 

〈2回シリーズの後編 前編はこちらから

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