菅新麹店

  現店主である菅原俊さんの父・新吾さん(初代)が、川崎町薄衣地内で米麹製造・販売所として昭和32年に創業。

 

 当時は「仕込み味噌(家庭で仕込んだ味噌)」を作る家が大半でしたが、高度経済成長期以降、味噌蔵を所有する家が少なくなったことや、大量生産品が販売され、普及したことで、味噌を仕込む家庭は減少。そのため昭和48年以降は、米麹の製造・販売に加え、味噌や醤油の委託加工も行うようになりました。

 

 平成5年、旧川崎村の道路拡張整備事業により現住所に住居と加工場を移した以降は、最低限度の機械化に抑え、無添加にこだわりをもって製造を行っています。

(idea 2020年6月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

地域に息づく伝統的な発酵食材の継承

米麹店の手作り味噌と醤油

 日本が誇る食文化のひとつ、発酵食材の麹。以前は、市内でも地域ごとに複数の麹店があったようですが、需要低下や後継者不足などによって、旧東磐井郡内では川崎町にある菅新麹店のほか、一軒のみになりました。「父や母が朝早くから仕込みをする姿をみて、自然と継ぐ意識をしていた」と語るのは現店主の菅原俊さん。5年前に先代夫婦が他界してからは、麹づくりから味噌や醤油加工すべての工程を一人で行っています。

 

 「俊ちゃん、お味噌とお醤油ちょうだい」と、取材当日も地元のお客さんが加工場を訪れました。注文を聞き入れ味噌蔵に向かう菅原さんの背中を見つめ、「私は、無添加で安心だからここでしか味噌と醤油を買わないの」と常連である佐藤泰子さんは語り、「一人で大変だと思うけど、丁寧な作業で昔から変わらぬ味」と菅原さんを讃えます。

 

 7月~8月をのぞき、月2回仕込みを行う麹づくり。1回に120㎏の米を20分蒸かし、麹菌を植え付け、自動発酵機で48時間発酵させます。

 

 「昔のやり方(手作業)では、限界がある。現在は機械が整備されているので一人での作業も可能」と言いつつも、蒸された120㎏の米を機械に投入するのは大変な作業です。 

 

 そうして完成した米麹は販売用(仕込み味噌用のほか、数年前からは甘酒造りのために需要がある)と味噌醤油製造用に分けられ、できあがった商品は菅新麹店の店頭のみで販売されています。

 

 

 ちなみに、麹の材料である米は「物々交換だよ」と菅原さん。米農家のお客さんには、米と引き換えに米麹を譲るという昔からのスタイルを続けています。

米麹がつなぐ人との出会い

 「『やまぶきが咲くころに味噌を仕込む』という言葉があり、昔は各家庭で、特におばあさんの手仕事だった味噌づくり。技術の継承が家庭では難しい状況になったのでは」と、菅原さんは麹屋で味噌加工の需要が高まった背景を考えます。同店ではせめてもの家庭の味の継承に、委託元の家庭で使われていた味噌樽を引き取って使用しています。

 

 

 近年は、市民センターや地域の女性団体などが、味噌づくり教室や講習会などを開催しており、その際に同店の米麹が使用されることも。「そうした活動が広がり、家庭の味として復活するのは楽しみのひとつ」と語ります。また「甘酒を飲むことが健康維持につながっているという年配の常連さんが数か月に一度、市内からバスを乗り継ぎわざわざ麹を買い求めに来店する。『配達するよ』と声を掛けるが、『ここに来るのが私の生きる力になっている』と言われドキリとした。その言葉が私の励みになっている」と続けます。

 

 「穀物それぞれの状態やその日の気候によって変化する米麹や味噌・醤油づくりは片手間にはできない。それらに向き合い本気でやってみたいという人がいれば…」と後継者への思いも語ってくださいました。

 

菅新麹店 店主 菅原俊

発酵機に入れる前の米(麹菌植え付け後)と店主の菅原俊さん

菅新麹店 店舗看板 外観

「地元の小さい店は小さいなりに独自性をもって販売する」というこだわりで店舗販売のみ。

菅新麹店 常連が購入した醤油

「俊ちゃんが作る味噌が一番」と言う常連さんは、醤油も購入。


DATA

  

〒029-0202

 一関市川崎町薄衣字諏訪前7−8

 

TEL 0191-43-2014

 

 

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