彩藤アザミ 著『サナキの森』 新潮社

岩手県を舞台とした作品の紹介も3冊目になりました。

今回は、盛岡市と遠野市が舞台となっています。


帯にはこのように紹介されています・

売れない小説家だった祖父が遺した手紙に従い、ひきこもりの私は遠野を訪れる。この地の旧家で起こった80年前の不可解な殺人事件。それは祖父の怪奇小説「サナキの森」に描かれていた「呪いによる殺人」に酷似していて…。


主人公の紅は、中学校の美術教師を辞め、盛岡市の実家で引きこもりがちに暮らす女性。周囲とうまく折り合えない自分に、劣等感と諦めに似た思いを抱いている。


明治生まれの祖父は、小説家だったらしいが売れない作家だった。祖父が亡くなり遺品整理に駆り出された紅は、本の中から一通の手紙を見つけたことから物語は始まります。

祖父が孫の紅に託した手紙には「遠野の神社で帯留めを探してほしい」と。


この物語は、祖父の小説と孫の行動が並行に進むように構成されています。

旧字が混じった祖父の小説は少々読みづらいかもしれません。一方、紅の部分はある種砕けた文章で書かれていて若い人にはすーっと入っていけるでしょう。


遠野を訪ねた紅は、陰惨な事件が起きた旧家の子孫である中学生の泪子と出会います。二人は祖父の小説を手がかりに、事件の真相解明に乗り出していきます。

 さらには、紅が思いを寄せる画塾の講師「陣野先生」も加わり物語は展開していきます。


 おどろおどろした事件を題材にしていて物語は暗い感じを受けますが、紅、泪子、陣野先生の行動、人物描写から不思議な爽快感も漂う小説だと思います。



著者の彩藤アザミさんは、1989年(平成元年)生まれの26歳。盛岡市出身で岩手大学教育学部卒。現在は神奈川県に居住して作家活動をしています。

ちなみに、『サナキの森』は昨年第1回新潮ミステリー大賞を受賞しました。

岩手県から平成生まれのミステリー作家が誕生したことを喜びたいと思います。


この本、一関(一般、郷土資料コーナー)、花泉、千厩、東山、室根、藤沢の各図書館に配架されています。


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