毎月さまざまなテーマで地域づくりについて考えていくコラムです。

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第10話(idea2020年1月号掲載)

今月のテーマ

地域協働体の動き方

地域協働体は何をする?

 集落機能を補完する新たな自治組織として設立した地域協働体。地域全体における地域づくり活動の調整・推進役となり、地域と行政の連携を強化することを目的としているのですが、簡単なようで難しい考え方だと思っています。地域協働体を「組織」と捉えれば、組織図を描き、事業推進につなげていくイメージになりますが、果たして、それが正しいのか否か?

 

 一関市内では34市民センターのうち33地域で地域協働体が設立され、広域コミュニティにおける地域づくりに取り組んでいます。地域の特性に合わせた多様な取り組みがなされていることは大変喜ばしいことですが、肝心なのは「仕組み」です。担い手不足による限界が出始めている集落等の「困った」に対し、広域の視点(市民センターや旧小学校区規模)で一定量の人口を確保すること、すなわち多様な住民参画を通じたコミュニティ機能の再生・創出を目的としているので、一部の人の集まりであってはいけません多様な住民参画を促すためには、「人が関わる仕組み」の構築が必要なのですが、現状の地域協働体は‘地域づくり計画に掲載されている事業を実施する’ために動いているように見受けられます。よって「地域協働体が出来てやることが増えた」「負担が増えた」という声が聞こえてきてしまうのです。‘新たな自治組織としての取り組み’に視点が集中し、「集落機能の補完」「地域課題の集約」という視点を置き去りにしている感が否めません。

見えないことだからこその重要性

 ここで原点に立ち返りたいのですが、そもそも地域協働体は、各種団体の上部組織ではなく、「構成員による『円卓会議』のような組織」と地域協働推進計画に記載されています。つまり地域協働体は、‘円卓会議のような組織’であり、‘実行部隊としての組織’ではない と読み取れます。地域内にある各種組織が縦割りで、課題や目標の共有がされず、‘やることだけが引き継がれている’状況の中、地域協働体が円卓会議を開き、「共有の場」を作ることによって、共通課題や個別課題への気づきを得ることができます。そこから各種の見直しが図られ、課題解決につながるのです。‘充実した円卓会議’こそ‘住民自治意識の高まり’と言えるでしょう。

 

 しかし、円卓会議が疎かになってしまうと、事業の視点が一部の人や個人の視点となってしまい、「公平性」とは遠いものになってしまいます。事業を行い、成果や達成感を得ることで‘協働体が動いていることを実感’できることは確かですが、円卓会議のような「見えない部分」こそ、今の時代には必要な取り組みではないでしょうか? 

地域協働体 動き方のポイント

ポイント1

組織図を描くよりも、人が関わり動く仕組みを構築します。事業部会を設置する場合もありますが、構成団体の活動の中で取り組めることもたくさんあります。無理に部会を作り、構成団体がすべきことと二重構造を生むよりは、円卓会議で議論し、実施体制が無いという場合には部会を作るなど広い視点で地域を見てみましょう。

ポイント2

‘事業をするため’にお金を使うのではなく‘人を動かすため’に事業を作り、そこにお金を使うという考え方が必要です。円卓会議で優先課題を決め、どのように取り組むかを議論し事業を作りますが、その事業には構成員よりも興味関心のある住民や関わる必要がある人、技術などを持った人を関わらせることが大切です。

地域協働体の大きな役割は、「地域の課題を収集し議論する」ことと、議論した結果を地域にフィードバックし「旗振り役」になることです。誰かが議論しないと、なりゆきの未来にしか到達しません。地域協働体は円卓会議、すなわち「議論の場」です。

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