毎月さまざまなテーマで地域づくりについて考えていくコラムです。

第18話(idea 2020年9月号掲載)

今月のテーマ

地域運営の 落とし穴②

「負担金ルール」に見る時代の変化

 草刈り等の自治会活動に参加しない住民に対して、自治会がお金を徴収する「ローカルルール」が存在する地域があります。ペナルティ、罰金、出不足金、負担金など、様々な表現がされていますが(以下、負担金)、その金額は500円、1000円、3000円など自治会によって差があり、金額が大きくなればなるほど住民からの反対の意見も強いようです。そもそも自治会活動に参加してもらうことを目的として作ったルールであると思われますが、時間の経過とともに、その目的は薄れ、「参加できなくてもお金を払えば問題ない」「お金を払えば参加しなくても良い」と解釈する住民も増えてきています。また、逆に「罰金を徴収するなんて何事!」という人も。近年のライフスタイルの変化とともに、住民個人の抱える問題も見え隠れする事案です。

 

 そこで、当センターにこれまで寄せられた相談や事例を通して「負担金ルール」について考えてみましょう。

事例① 高齢参加者の活動中のケガ

 毎年行われている自治会の清掃活動に高齢の女性が参加しました。

 

 「出られない場合は、お金を払えばいいんだけど、地域のためにみんなでやってることだから、自分だけ出ないのも申し訳ないしねぇ」と言いながら、自治会のみんなと一緒に草刈り作業をしている時でした。ちょっとした斜面で転んでしまい、骨折をしてしまいました……。

事例② 生活困窮世帯の悩み

 

  離婚して子どもと暮らしている母親です。仕事はしていますが、収入が低く、自治会費や負担金を支払うと来月の電気代が払えなくなるくらい生活が厳しい状態です。

 なるべく出費を減らすために、自治会の奉仕作業にも参加していますが、体調が優れずにどうしても参加できない日がありました。後日、自治会役員さんが負担金の徴収に来て、事情は説明したものの「ルールだから」と言い迫られ、それからは恐怖で家にいることが分からないように生活するようになりました……。


事例③ ライフスタイルの変化

 数年前に自治会に加入した若者世帯。地域の奉仕作業があるのは回覧板で見て知っており、交流も兼ねて参加したいと思いながらも、仕事や子どもの行事でどうしても参加できずに負担金を支払っていました。

 お金を払いたくないという理由ではなく、地域作業に関われない純粋な申し訳なさを感じており、日程さえ合えば参加したいと思っているのですが……。

 自治会行事は、例年の流れや役員たちだけで日程を決めていることが多く、住民全員の合意で実施することは難しいです。この若者世帯からしたら、いくつかの作業日があって、その中の都合がつく日に参加できるような仕組みになれば積極的に参加したいそうです。

 実はこの負担金制度については、一関市だけでなく全国的に自治会の課題になっているようです。この件についての判例は無いようですが、ご近所トラブルの代表例となっていることは間違いありません。自治会によっては規約で罰則規定を設けている例もあるようですが、紹介した事例のように様々な背景があり、一概に規定の通りとはいかない現実もあります。ひと昔前のように世帯員が多かった時代とは異なり、高齢世帯、核家族化、一人暮らし、生活困窮と今の時代に抱える課題が大きく影響しています。

 

 今後、高齢化が進むと「作業に参加できないから」と負担金を払う人が増える可能性はありますが、担い手は少なくなっていますので、作業人員が確保できず、目的である草刈り等が達成できないというケースも想定されます。そうなった場合、負担金の意味合いは、どうなってしまうでしょうか?

 自治会内で担い手が少なくなってきている場合は、できる人・団体にお願いをする方法や、隣近所の自治会と連携するなど、作業の実施方法の見直しも必要です。そうした際には「地域協働体」で議論したり、「生活支援体制整備事業」の手法を取りれることを検討するなどの対応が有効でしょう。

 

 

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