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代表 熊谷収 さん
(idea 平成30年6月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆代 表:熊谷 収(おさむ)さん
◆住 所:〒029-0202 一関市川崎町薄衣字鴨地167-8
◆電 話:0191-43-4030
◆FAX:0191-48-3404
国道284号線沿い、川崎町のホームセンターコメリの角を曲がり(市内からだと左折)、約400m先に「Country Shop 森のくまさん」という手作り看板が見えてきます。自宅敷地内に隣接する工房からは木の香りと共に愛情こもったオーダー家具が依頼主のもとへ旅立つ準備をしているところ。「ハンドメイドのオーダー家具なので、出荷してしまうと手元に残らないんですよ。手塩にかけて育てた娘が嫁に行くような気持ちです」と語るのは、“森のくまさん”こと同ショップ代表の熊谷収さんです。
カントリー家具と熊谷さんの出会いは20年ほど前。友人である福島県のカントリーショップ経営者から「作ってみたら?」という誘いを受け、趣味で木工を始めてみると、同じ友人から「いい作品だからネットで販売してみてはどうか?」と勧められ、思い切ってネットに掲載したところ丁寧に作り上げられた家具の評判が良く、個別にオーダーをいただくまでになったのだとか。
平成23年10月からは、オーダー家具のショップを立ち上げ、市内の企業に勤めながら休日に家具を作りネット通販中心の営業をしてきましたが、末の息子さんの高校卒業を機に「自分の好きなことを仕事にしよう」と決意し勤め先を退職。その後、花巻市にあるポリテクセンター岩手※で6か月間の木工に関わる研修を経て独立、工房での仕事を本格化させました。
※ポリテクセンター岩手:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 岩手支部岩手職業能力開発促進センター
「昔から物づくりが好きだった」と語る熊谷さんが工房立ち上げをきっかけに新たに挑戦したのは“木工教室(予約制。HPに掲載している完成品の販売価格の30%は指導料として受け取っています)”で、毎月第4土曜日に開催。定員は1回の開催につき2~3人程度で、事前に電話もしくはメールで作りたいものをご相談いただき、申込者の希望に合わせて作品作りを指導するスタイル。「家具や雑貨を作ってみたい」という女性の申し込みが多く、特に台所用品(調味料置きなど)が人気なのだとか。
また、カントリー家具だけではなく、昔使っていた茶箪笥や思い出の遺品家具などのリメイクも手掛けるなど、オーダーメイド感覚でアレンジし直す作業依頼も多くなってきているとのことです。
現在、家具は月に40~50品のオーダーがあり、そのうち10品くらいが市内からの注文なのだとか。オーダー後、設計~出荷処理まで熊谷さん一人でこなし、引き出し7個までついたチェスト1台であれば、制作には職人さんの中でも早い方で、約6時間ほどで完成させることができるといいます。「ネット販売が中心だったころは県外からの問い合わせがほとんどでしたが、ここ数年は市内や地元の方にも注目をいただき年々問い合わせが多くなってきました」と嬉しそうに笑顔を見せる熊谷さん。大きな家具のほか、小物入れなどもオーダーメイドにこだわるのは「置きたいところにぴったり置いてほしい」という思いからだと続けます。家具を製作するにあたり、素材はカナダ産ホワイトパイン材を使用していますが、「地元の木材を使用して、ここでしか作れないものにも今後挑戦していきたい」と、地場産品による木工製品の製作にも意欲を見せていました。
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